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» 2022年02月22日 07時56分 公開

KDDIがアベマと法人向け5G 収益拡大切り札に

低遅延や超高速など第5世代(5G)移動通信システムの本来の特徴を最大限引き出せる「スタンドアローン(SA)」5Gのサービス展開が本格化し始めた。

[産経新聞]
産経新聞

 低遅延や超高速など第5世代(5G)移動通信システムの本来の特徴を最大限引き出せる「スタンドアローン(SA)」5Gのサービス展開が本格化し始めた。昨年10月以降に開始したNTTドコモやソフトバンクに続いて、KDDIは21日、インターネットテレビ局「ABEMA(アベマ)」の映像中継で法人向けSAを開始した。携帯電話料金の値下げで個人向けの収益が頭打ちとなる中、各社は法人向けの収益拡大のためSAを切り札としていく考えだ。

 「安定した映像中継ができるようになる」。KDDIの担当者はアベマの中継でSAを活用するメリットについてこう述べた。

 SAでは、ネットワークを仮想的に分割して利用者ごとに最適化する技術「ネットワークスライシング」の導入が可能になる。今回の中継ではネットワークスライシングにより、遅延が少ない安定した通信環境を提供できるという。

 KDDIは今後、各企業と連携して自動運転や遠隔診療など多分野でSAを展開させる考え。担当者は「単に通信キャリアが考えたサービスを提供する時代は終わっている。顧客との共創や対話を進める」と語る。

 SAをめぐっては、ドコモが昨年12月から法人向けサービスを開始。地上波のテレビ中継での活用や、建設機械や医療機器の遠隔操作といった顧客企業のサービスに応じ、ネットワークスライシングを活用した遅延の少ない安定した通信環境を提供する。ソフトバンクは昨年10月にパソコンなどと接続してインターネットサービスを受けられるルーターで個人向けのSAを開始した。

 一方でスマートフォン向けのSA対応は各社とも遅れている。ドコモやKDDIは今夏には対応する考えのほか、ソフトバンクも令和3年度中に発売する機種で対応する方針だ。ただ、SAを利用するには専用スマホが必要で個人向けサービスは各社ともほぼ未整備。SAのメリットを体感できるのは主に法人向けという状況が続きそうだ。(大坪玲央)

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