――コンビニエンスストアの商品が変化している
「コンビニには『朝ピーク』『昼ピーク』があるが『夕ピーク』という言葉がなかった。夕方はスーパーで買い物する消費者が多かったためだが、行動様式の変化で、ローソンにも生活必需品を置いてほしいという声があった。すぐに生鮮食品を置き、昨年からは冷凍食品、デザート、店内調理を拡充するための店舗改装を進めている。忙しい日は近所のローソンで十分だといわれる品ぞろえを目指す。新型コロナウイルス禍は実は大チャンスだ」
――デジタルをどう活用する
「今後はコロナ禍前以上に人手不足が深刻になる可能性がある。セルフレジや(スマートフォンでバーコードを読み取る)スマホレジの活用を広げ、例えば3台のレジを店員1人で運用できるようにする。食品ロス問題もデジタルで解決したい。人工知能(AI)が在庫や天候から値引きを提案し、商品を売り切る。提案精度が上がれば供給網全体でロスを撲滅できる。客、店、地球の三方よしだ」
――コロナ禍を機に始まったグループ改革は続く
「今年1年間かけて新しいローソンの形を確立したい。昨年の緊急事態宣言の全面解除後もデリバリー需要は落ちなかった。もっと力を入れるべく対応店舗数を増やしたり店内調理を活用したりしたい。人流が回復したら外出時の需要もさらに出てくるはずだ。令和5年以降はさらにコンビニの成長期が来ると考えている」(加藤園子、写真も)
たけます・さだのぶ 阪大経卒。平成5年三菱商事入社。同社広報部や社長業務秘書を経て、26年にローソン副社長。28年から現職。大阪府出身。
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