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» 2022年05月03日 07時58分 公開

EV元年 トヨタなど急速充電器急ぐ 市場拡大後押し、全国でインフラ拡充

今年は国内自動車メーカーが相次いで新型EVの投入を予定し、国内市場でも本格的にEVが普及し始める「EV元年」ともいわれているが、充電インフラの整備が課題となっている。

[産経新聞]
産経新聞

 電気自動車(EV)の普及に向けて、充電インフラを拡充する動きが広がっている。自動車会社が販売店に急速充電器の設置を進めているほか、一度に6台を同時に充電できる新型充電器も導入された。今年は国内自動車メーカーが相次いで新型EVの投入を予定し、国内市場でも本格的にEVが普及し始める「EV元年」ともいわれているが、充電インフラの整備が課題となっている。

首都高の大黒パーキングエリアに設置された急速充電器。最大6台のEVに同時に充電できる=横浜市鶴見区(首都高速道路提供)

 トヨタ自動車は全国の販売店と連携し、令和7年にかけて約5000ある全店に急速充電器を設置する。昨年12月にEVの新戦略を発表した際、前田昌彦執行役員(現副社長)が充電設備について「少しでも(EVが)使い勝手のいい使用環境になるように整えていく」と拡充する方針を示していた。

 現在、高級車ブランド「レクサス」の店舗を除く系列店では約4200店に普通充電器が置かれているが、急速充電器は約30店にとどまる。今年半ばからEV専用ブランドの新型車「bZ4X」を国内市場に投入することもあり、急速充電器の設置を進めていく。

急速充電器での提携を発表するアウディ ジャパンのマティアス・シェーパース氏(右、ブランド ディレクター)とポルシェジャパンのミヒャエル・キルシュ社長

 海外自動車メーカーの日本法人も充電器ネットワークの拡充を進めている。アウディ ジャパン(東京都品川区)とポルシェジャパン(同港区)は急速充電器の相互利用を進めることで合意した。両社がそれぞれ整備している急速充電器について、両社ユーザーは7月1日から相互利用できるようにする。

 一方、高速道路のサービスエリアなどでは、場所によっては週末に「充電待ち」が起きており、EVの普及にはこうした状況の改善も求められている。

 首都高速道路と、充電器の管理・運営を手掛ける「イーモビリティパワー」(同港区)は昨年12月、1つの電源設備で最大6台を同時に充電できる新型急速充電器を首都高の大黒パーキングエリア(PA、横浜市鶴見区)に設置、運用を始めた。新型充電器はEVの充電状況に応じて充電出力を適切に分け合う機能を持っており、複数台を効率的に充電できる。

 首都高速道路によると、大黒PAではそれまで急速充電器は1台を充電できる1基だけで、日曜日を中心に充電待ちが発生していたが、新型充電器の設置後は充電待ちは発生していないという。今後もEVの普及拡大に応じ、新型充電器の設置を検討していくとしている。

 地図大手ゼンリンの調査によると、充電器の設置基数は昨年3月末で2万9233基となり、1年前から1087基減った。EVの普及が進まず、利用が増えないまま耐用年数を迎えたり、補助金の設置義務期間を終えた充電器が撤去されたりしたケースが多く、データがある平成25年3月末以降で初めて減少した。

 今年3月末現在では前年から230基増の2万9463基と2年ぶりに増加に転じた。普通充電器は2万1198基と142基減少したものの、急速充電器は372基増の8265基となっており、より短時間で充電できる急速充電器への置き換えが進んでいることがうかがえる。(高橋俊一)

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