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» 2022年06月16日 07時58分 公開

AI活用で加工用トマトの営農支援 カゴメとNEC、ポルトガルに合弁会社設立へ

生産者の減少に直面する農業では、電機メーカーなどが先端技術を使って負担軽減や効率化を図る取り組みを活発化させている。

[産経新聞]
産経新聞

 カゴメとNECは15日、人工知能(AI)を活用した加工用トマトの営農支援サービスを行う合弁会社をポルトガルに設立することを発表した。センサーなどを使った農場の可視化と熟練の栽培方法の“再現”で収穫量の向上につながるとしており、海外展開を進めていく。生産者の減少に直面する農業では、電機メーカーなどが先端技術を使って負担軽減や効率化を図る取り組みを活発化させている。

カゴメとNECの営農支援サービスを適用した右側ではトマトが多く実り、赤色が広がった=ポルトガル

 カゴメとNECが提供するサービスは衛星写真や気象情報、センサーを使ってトマトの生育状況や土壌の状態を可視化した上で、熟練者のノウハウを習得したAIが水や肥料の量、投入時期をアドバイスしたり、カビなどの病害の発生リスクを予測したりする。ポルトガルの農場で行った実証実験では平均より2割少ない肥料の量で収穫量が3割増えたとしている。

 両社はポルトガルやスペインなど7カ国で同事業を展開しており、体勢強化に向け合弁会社を7月に設立する。農業従事者の負担を減らし、AIのアドバイスに沿った栽培を正確に行うために水や肥料を自動制御する仕組み作りを進める。

 生産現場では高齢化、人手不足が課題となり、合弁会社の最高経営責任者(CEO)に就任するカゴメの中田健吾・スマートアグリ事業部長はオンライン記者会見で「誰もが正確、効率的に、かつムダなく農業ができる社会の実現を目指している」と強調した。

 農業の課題を先端技術で解決する取り組みは広がりを見せている。日立製作所は子会社が昨年11月、オーストラリアのバナナ園に対して、バナナの成熟時期予測などのシステムを提供することを発表。別の子会社は国内で農作物の収穫、輸送の過程で生産者名、作付作物などを自動入力し、関係者内で共有されるシステムで負荷軽減を図っている。(高久清史)

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