――4月に社長に就任した。今後の事業方針をどう進める
「損害保険と生命保険、介護と海外といった具合に事業を分けているが、顧客を中心に見たときにその垣根がなくなるだろう。例えば、事故や災害の予兆を把握することが防災や介護施設の入居者の避難のサービスに役立つように、顧客ニーズに幅広く対応していく」
――どんなことが重要になってくるか
「人口減少が加速度的に進み、かつテクノロジーは日進月歩だ。解決しないといけない課題は同じでも解決方法は変わってきている。(これを踏まえ、最新の)テクノロジーを活用して顧客の今の課題、将来のニーズをつかみ、適切に解を出していく。海外に一定程度事業をシフトし、リスク分散を図る」
――介護事業を海外で展開する可能性はあるか
「将来的には視野に入れている。ただ、介護制度は国によって千差万別で、日本のモデルをそのまま適用させるのは難しい。テクノロジーで培った自社の介護サービスがコアの部分で、これをどのように海外で展開できるかの議論を加速させていく」
――会社を一度辞めている。外からSOMPOを見て感じたことは
「辞職後に働いた投資銀行では相当早く経営の意思決定が行われていた。顧客ニーズが多様化する中、早く決める企業文化が必要と感じている」
(西村利也、写真も)
おくむら・みきお 筑波大体育専門学群卒。平成元年、安田火災海上保険(現損害保険ジャパン)入社。18年に投資銀行に転職。21年に再入社。SOMPOケア社長、SOMPOインターナショナルホールディングス最高経営責任者(CEO)などを経て、令和4年4月から現職。埼玉県出身。
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