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» 2023年06月22日 08時34分 公開

20年で売り上げ50倍に 国内初の給食の盛り付け自動化導入 第一食品

タイヘイグループで病院給食などを手掛ける第一食品は21日、トレーに食事を盛り付けるトレーメイクの自動化システムを国内で初めて共同開発したと発表、同システムを導入した相模原工場を報道陣に公開した。

[産経新聞]
産経新聞

 タイヘイグループで病院給食などを手掛ける第一食品(大阪府)は21日、トレーに食事を盛り付けるトレーメイクの自動化システムを国内で初めて共同開発したと発表、同システムを導入した相模原工場(相模原市)を報道陣に公開した。同社ではまず首都圏を中心に需要を掘り起こし、20年で売り上げを50倍にしたいとしている。

機械が押し出してくる料理をトレーに並べる作業員=第一食品の相模原工場(福島徳撮影)

 システムは同社とパナソニックグループのパナソニックコネクト(東京)が共同開発した。病院給食は365日3食の提供が求められるため、各病院での対応は人手不足で年々困難になっており、外注の需要は強い。だが、患者ごとの症状やアレルギーも考慮する必要がある。第一食品では「場合によっては1億通りの組み合わせになる」としており、専門性と習熟度の高さが外注を拡大するうえでネックになっていた。

 パナソニックコネクトによると、今回開発したシステムは患者ごとの情報をソフトに入力したうえで、避けるべき食材なども反映した献立を自動で提案できるソフトを導入。これによって、現場のラインでは機械で自動的に押し出されてくる料理をトレーに置くだけですむ。第一食品では「入って2日目の高齢社員が十分にこなした」という。

 同社はすでに神奈川県内の2つの病院での提供を開始しており、今後も順次拡大していく方針。小宮仁社長は「他の自社工場への展開とともに、まずは首都圏で複数施設を持つ医療法人と提携を進めていきたい」と説明。そのうえで、「現在約60億円の売上高を20年後に3000億円にしたい」と語った。(福島徳)

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