2025年大阪・関西万博はサーキュラーエコノミー(循環経済)の実現をテーマの一つとしており、会場内で「廃棄物を極力出さない」ためのさまざまな技術や取り組みが導入されている。
2025年大阪・関西万博はサーキュラーエコノミー(循環経済)の実現をテーマの一つとしており、会場内で「廃棄物を極力出さない」ためのさまざまな技術や取り組みが導入されている。パンクしない次世代タイヤを使ったカートやリサイクル食器トレーなど、万博を陰ながら支えつつ環境に貢献している。
トーヨータイヤは空気を使わずパンクすることがないエアレスタイヤを使った電動カートを運営スタッフ用に提供している。同社は平成18年からエアレスタイヤの開発を進め、業界に先駆けて29年に乗用車に装着可能な技術を発表。実用化に向けた実証を進めている。
エアレスタイヤは空気が入っていないためパンクすることがなく、メンテナンスフリーで使用でき、廃棄タイヤを減らすメリットもある。スペアタイヤを搭載しなくて済むため燃費も向上する。万博では従業員専用通路の移動用として計6台が導入されている。
日東電工は万博会場内のフードコートやキッチンカーなどにリサイクル食器トレーを1万6800枚提供。自社工場から排出されたプラスチックを活用し、独自技術で強度としなやかさを両立した。令和2年ごろから社内食堂で使用していたが、万博向けに外部に提供した。閉幕後はトレーを回収し、再度リサイクルする。
コカ・コーラボトラーズジャパンとサントリー食品インターナショナルは会場内で回収したペットボトルを再びペットボトルとして使用する水平リサイクルに取り組む。日本では燃やして熱を回収する「サーマルリサイクル」が主流だが、資源循環や脱炭素の点では同じ製品として再利用する水平リサイクルが望ましいとされる。
会場内の45カ所に専用ボックスを設置。回収されたペットボトルをリサイクルして飲料用に活用する。万博を通じてリサイクルへの協力を呼びかける狙いもある。(桑島浩任)
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