三菱商事、500億円規模の投資ファンド設立 ターゲットは手薄のAI・バイオ新興

人工知能(AI)やバイオ分野を中心に投資する。同社はこれまで各営業グループが独自にスタートアップ投資を行ってきたが、環境エネルギーや健康分野などに偏りがちで、今後の成長が見込まれるAI・バイオ分野は手薄になっていた。

» 2025年06月02日 14時25分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 三菱商事は30日、スタートアップ(新興企業)に投資する500億円規模のファンドを立ち上げたと発表した。人工知能(AI)やバイオ分野を中心に投資する。同社はこれまで各営業グループが独自にスタートアップ投資を行ってきたが、環境エネルギーや健康分野などに偏りがちで、今後の成長が見込まれるAI・バイオ分野は手薄になっていた。このため投資に専念するファンドを組成しテコ入れを図る。

三菱商事本社=東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

 投資拡大に向け「コーポレート・ベンチャー・キャピタル」を担う100%子会社のMCグローバルイノベーション(東京都千代田区)を5月15日に設立した。運用するファンドの500億円は自己資金で賄う。三菱商事の各営業グループが行ってきたスタートアップ投資と合わせると計1千億円規模になる。

 今後5年間をかけて、まずはAI・バイオ分野に投資するが、宇宙や量子コンピューター、ロボティクスなど先端分野にも資金を投じていく方針。主な対象は創業間もない「アーリー」と呼ばれるスタートアップ。投資先は米国が中心で、年間4、5件程度を想定している。(佐藤克史)

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