大和証券G本社・荻野明彦社長、不動産運用拡大へ意欲 あおぞら銀との相乗効果は「順調」

大和証券グループ本社の荻野明彦社長が産経新聞のインタビューに応じ、不動産の資産運用残高について、2024年度末の1兆6000億円から、30年度末に2兆円への到達を目指す考えを明らかにした。出資先の不動産開発会社、サムティと協力し、運用拡大に取り組む。荻野氏は「投資家へ提示する不動産運用の選択肢を増やしていきたい」と意欲を示した。

» 2025年06月04日 08時22分 公開
[産経新聞]
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 大和証券グループ本社の荻野明彦社長が産経新聞のインタビューに応じ、不動産の資産運用残高について、2024年度末の1兆6000億円から、30年度末に2兆円への到達を目指す考えを明らかにした。出資先の不動産開発会社、サムティと協力し、運用拡大に取り組む。荻野氏は「投資家へ提示する不動産運用の選択肢を増やしていきたい」と意欲を示した。

インタビューに応じる大和証券グループ本社の荻野明彦社長=東京都千代田区(米沢文撮影)

 大和は金融市場の動向に左右されにくい収益構造にするため、提携先を増やしてきた。サムティに関してはシンガポールを拠点とする投資ファンドに買収され、今年1月に上場廃止となった後も出資を維持。荻野氏はこの日、サムティが数年後の再上場を目指していることも明らかにした。

 あおぞら銀行との協業では、27年度をめどに経常利益100億を見込む。借入金を活用した企業買収など、あおぞら銀が持つ法人向けビジネスの知見を生かす。大和が紹介した顧客に対するあおぞら銀の融資額は約400億に上り、荻野氏は「順調にシナジー(相乗効果)を発揮できている」と話す。

 生成人工知能(AI)の活用にも言及した。今年1月から顧客との面談記録に使っており、顧客との対話に割く時間が増えたという。荻野氏は「資産が増えるにつれ有価証券や不動産、外貨預金などポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)は多様化し、対面でのコンサルティングのニーズも増えてくる」と語り、自社の強みをアピールした。(久原昴也)

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