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景気は「局面変化」の判断か。関東甲信の梅雨明けが7月20日前かどうかも注目点景気探検(1/4 ページ)

関東甲信地方の梅雨入りは6月2日と平年より6日早かった。過去57年間で関東甲信地方が梅雨の時期に景気が拡張局面にある確率は65%だ。今年は景気面からも梅雨明けがいつになるか要注目だ。

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極めて微妙な状況

 4月分景気動向指数・速報値からこれまでのDI(Diffusion Index)中心の発表からCI(Composite Index)中心の発表形式に変わる予定である。先行・一致・遅行のカテゴリーごとに、採用されている複数の景気指標を3カ月前と比べ、改善した指標の割合で景気が上向きか下向きかを示すのが「DI」だ。一方、「CI」は採用指標について、前月に比べたそれぞれの変化率を合成し、基準年(4月速報分から2005年を基準年)を100として指数化するため、景気の方向感だけでなく、景気の強弱や改善・悪化のテンポも分かるものである。

 事前の筆者の予想では4月分速報値では先行CIは前月と比較して上昇、一致CIは前月と比較して下降とみている。

 一致CIを使った景気の基調判断は、3カ月後方移動平均が2カ月連続「下降」であるものの3カ月以上連続しての下降を免れるので「悪化」という判断は回避されるが、7カ月後方移動平均の動きから見て「局面変化」という判断に3月分時点の「弱含み」から下方修正されるとみられる。

 なお、「局面変化」の意味については「事後的に判定される景気の山がそれ以前の数カ月にあった可能性が高いことを暫定的に示す」というものだ。

 4月分の一致CIは将来、上方修正の可能性が高いとみられるので断定的なことは言えないが、現在の景気は、後退局面の可能性を孕んだ、先行きの見通しがはっきりしない、極めて微妙な状況にあると言える。

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