今こそエンタープライズDWHで競争優位を勝ち取れ:Teradata Universe Tokyo 2009(2/2 ページ)
厳しい中にあっても競争優位を得ようと全社的なデータウェアハウスを導入し、データ分析に取り組む顧客企業がある。「Teradata Universe Tokyo 2009」でコーラー社長兼CEOとブロブストCTOに話を聞いた。
Oracle Exadataは半分しか妊娠していない
ITmedia 新しいデータ要素への対応について教えてください。
ブロブスト 最新のTeradata 13では、地理空間を表現するデータ型をサポートしました。店舗から一定の距離内にいる優良顧客を探し出すことも容易になります。
コーラー あるクルマがいつ、どこを、どんな速度で走行しているのかデータを見て、リスク分散型の保険を提案することもできるようになるでしょう。企業は、このような新しいデータを処理することで新たな競争優位を得ようとしているのです。
ITmedia DWH分野には、さらに新しいパラダイムがあるのでしょうか。
ブロブスト インターネット上のWebページが、メタ情報(何を意味するかの情報)を持つ「セマンティックWeb」の時代になると、Webこそがデータベースになります。ソーシャルネットワーキングでは人と人のつながりを知ることができますが、セマンティックWebでは、人と好きな音楽、人と好きな本、つまり人とモノの情報をつなぎ、これらの関係を分析できるようになります。インテリジェンスは、その「つながり」にあり、顧客のニーズをより詳細に分析できるのです。
ITmedia OracleがDWHの処理を高速化する「Exadata」を日本市場でも発表し、ターゲットはTeradataだと公言しています。
ブロブスト われわれはDWHの革新をリードしています。だからターゲットにされるのです。Oracleは、トランザクション処理に長けた製品で業界をリードしていますが、分析は効率的に行えません。
Exadataのアーキテクチャーを見ると、拡張性を得るためにI/Oサブシステムにおいて「シェアードナッシング」を採用しました。われわれが30年も採用してきたものであり、Oracleも分析にはシェアードナッシングが優れていると認めたわけです。
ただ、データベース層は依然として「シェアードディスク」のままで、わたしに言わせれば、半分しか妊娠していないのと同じです。赤ちゃんは生まれてきません。
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