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連休明けこそあなたは部下から試されている問われるコーチング力(1/2 ページ)

ゴールデンウィークの大型連休も終わり、気を引き締めて仕事に打ち込みたいところだ。今回は休暇モードから頭を素早く切り替えて、業務に集中するためのこつを紹介する。

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 ゴールデンウィークの休暇を思う存分、楽しまれただろうか。十分にリフレッシュし、休み明けから意欲を持って仕事へ取り組んでいる人も多いはずだ。しかし、中には、休みボケでなかなかやる気が起こらないという人もいるのではないか。

 そんな人に伝えたいことがある。休み明けこそ、部下はあなたのことを見ている。あなたが集中力を欠いてだるそうにしていたら、部下も同じようにしていて良いと感じるはずだ。そのような組織がどのようになるかは、想像に難くない。

 3月に行われた第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、原監督率いる侍ジャパンが優勝を果たした。そのチームの中で、イチロー選手が与えた影響はとても大きなものだった。ヒットが打てない状態が続き、その苦悩は計り知れないものであっただろうが、そんな中でも彼は、毎日誰よりも早くグラウンドに現れて準備し、声を出して練習に取り組み、チームを盛り上げたと聞く。そのような姿勢が、周囲の人間、チームのメンバーに大きな影響を与えたのである。リーダーは仕事に対する姿勢を見られているということを、改めて認識してほしい。

できる人はスイッチの切り替えが早い

 「心のスイッチを切り替える」という考え方をご紹介したい。ゴルフを例に取って考えてみよう。ゴルフは95%がメンタル、残りの5%もメンタルと言われるスポーツである。駄目なプレイヤーは、ミスをすると自分に腹を立て、不機嫌になりやすい。それが次のホールのプレイに影響し、どんどん悪い方向に向かっていってしまうのである。つまり、ゴルフでは、いかに自分の心のスイッチを切り替えられるかがスコアの良しあしを左右するのだ。

 ご存じの通り、タイガー・ウッズは心のスイッチの切り替えが実にうまいと言われる。1回ミスをしても、それを引きずらず、早ければ次のホール、遅くとも翌日には本来のプレイを取り戻すことができる。彼はもちろん、世界屈指の素晴らしい技術を持っているが、それ以上にメンタル面の強さが際立っているのである。

 ビジネスの世界でも、このスイッチの切り替え方を身に付けることはとても重要である。思う存分休暇を楽しむのはリフレッシュにもなり、とても良いことである。しかし、休みが終わったら、すぐに切り替えられなければ、リーダーとしては失格である。

 仕事のできる人は、心のスイッチの切り替えが早い。仕事が始まれば、それだけに100%集中し、全力で取り組むことができる。逆に、仕事ができない人は、心のスイッチの切り替えが遅い。スイッチを切り替えられないまま、プライベートの延長で仕事に取り掛かるため、なかなか休み気分から抜けられないのだ。こういう人に限って、休暇前に発生した大きなトラブルのことが気になって、心のスイッチの切り替えができず、せっかくの休暇を楽しむことができない事態に陥りやすい。心のスイッチは、テレビのチャンネルのように、ボタンひとつですぐに切り替えられるものである。ボタンを押せば、すぐに仕事のモードになり集中できる。

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