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Twitterの現状と今後について大公開石黒不二代の「ビジネス革新のヒントをつかめ」(1/3 ページ)

わたしにとって、デジタルガレージは、なにか「あっ」と驚くようなこと、ウキウキするようなことをしてくれる会社です。今回、インタビューに応じてくださったのは、このデジタルガレージの上級執行役員であり、TwitterカンパニーのExecutive VPである佐々木智也さんです。

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石黒不二代の「ビジネス革新のヒントをつかめ」こちら


デジタルガレージの目利きはさすが!

 わたしにとって、デジタルガレージは、なにか「あっ」と驚くようなこと、ウキウキするようなことをしてくれる会社です。その理由は、同社の投資部門(デジタルガレージ及び子会社のDGインキュベーション)の存在です。もちろん、投資やインキュベーションはそのすべてが成功するなど100%ありえません。しかし、このデジタルガレージの投資実績、特に海外から日本参入を狙う会社への投資実績を見れば、この部門が他社との差別化に大いに貢献していることが分かっていただけると思います。

 ちなみに過去の投資実績は、PSINet,・インフォシーク・価格com・イーコンテクスト・テクノクラティ・イートロジー・Fon(スペイン)・Twitterなど。とても個人的な意見ですが、わたしにとっては、1990年代に伊藤譲一さんがBe Inc.というNeXTと張りあった並列処理のOSの会社の外部取締役だったことが、この人はすごいと思わせる一番のイベントだったため(笑)、それ以来、デジタルガレージの海外ものへの投資に傾倒しているところがあります。

 そして、今回、インタビューに応じてくださったのは、このデジタルガレージの上級執行役員であり、TwitterカンパニーのExecutive VPである佐々木智也さんです。デジタルガレージのグループCEO室でマーケティングと海外サービスの日本展開を担当していたという佐々木さんは、大手地方ブロック紙のデジタルメディアプロジェクトにて、インターネットテレビ局を設立、デジタルガレージに入社後は、テクノラティ・CGMマーケティング・Twitter等、事業展開のドライビングフォースになった方です。


TwitterカンパニーのExecutive VP佐々木智也氏

Twitterの日本の特徴とその行方

 さて、現在はデジタルガレージの一部門の扱いの「Twitter」ですが、今後はジョイントベンチャーになるのか、米Twitterが100%で法人化するのかは未定です。しかし、Twitterへの日本からの出資はデジタルガレージだけで、2008年4月に日本語版Twitterを立ち上げ、広告販売はCGMマーケティング、日本での運営支援(オペレーション・マーケティング)はデジタルガレージのTwitterカンパニーがやってきたことから、デジタルガレージが今後も大きなかかわりを持っていくことは間違いなさそうです。そして、まさにインキュベーションフェーズを終え、事業として回していくフェーズに差し掛かり、佐々木さんの本領発揮というところでしょう。

 Twitterについては、日本での成長力がことさら話題を呼んでいます。数字のマイルストーン達成状況を挙げれば、きりがありません。ユニークユーザー数はネットレイティングス調べで4月末に988万人(PCのみ)、リーチは16.3%、米国では、1932万人で9.8%です。ちなみに、mixiは934万人で15.4%。ツイート数は一カ月で6500万件(6月)、これは、一秒当たりに752ツイートされている計算になり、この驚異的な伸びが、日本のワールドワイドに締める割合を4月の6%から現在の12%に押し上げています。

 日本の成長性が高い理由は、Twitterカンパニーでも全てを把握しているわけではありません。ブログもジャーナリスティックというよりも日記として盛り上がった参加意識。国民性としては、通常日本人は控えめとされるのに反対の現象が起きています。一人当たりの一日のツイート回数も、世界の平均が1の単位であるのに対して、日本はその倍とも言われています。

 こんな日本の状況ですから、米国本社においても、日本のプレゼンスは高いようです。米国企業にありがちな中央集権的なムードもお話を聞いている限りは感じられず、好感が持てます。さらに、日本独自のマーケティングも行われ、本社が参考にしている例もあります。

 その1つがtwinaviです。twinaviは、CGMマーケティングが運営するTwitterの公式ナビゲーションサイト。ワールドワイドではテキスト情報しかない使い方ガイドを、本社の承認をとってより使いやすい工夫をしています。著名人のアカウントが検索できたり、ツイッター上で次々と起こるサードパーティーの開発情報の提供を行ったりしています。これが、 日本のTwitterの成長をリードしているとも言えるでしょう。

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