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ダイバーシティの力海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(1/3 ページ)

1950年代に開業した時、マクドナルドはダイバーシティを全く持っていなかった。当時、レストランで働けるのは男性だけという規則があった。

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 この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。

3分で分かる『ダイバーシティの力』の要点

  • マクドナルドは世界中に160万人の労働者を抱えるダイバーシティに富んだ企業である
  • しかし、1950年代に開業した時、マクドナルドはダイバーシティを全く持っていなかった
  • 当時、レストランで働けるのは男性だけという規則があった
  • マクドナルドは1960年代半ば、徴兵により男性労働者の確保が難しくなったため、女性の雇用を始めた
  • リーダーは、マクドナルドが少数派コミュニティーで成功するには、よりダイバーシティを取り入れる必要がある事を理解し始めた
  • 従業員にダイバーシティを取り入れるには、最高経営者からの献身的で活動的なサポート、および強力なネットワーキング、教育そして訓練が必要である
  • マクドナルドは少数民族出身のリーダーと協力し、主要な市民プロジェクトを支援している
  • ダイバーシティは、事業が浮き沈みしようが、日常の物事でなければならない
  • ダイバーシティは、チームワーク、従業員の忠誠心そして信頼性を促し強める

この要約書から学べること

  • これからの企業には欠かせない、ダイバーシティの重要性について
  • ダイバーシティがいったいどのようにマクドナルドで有効に働いたのか?
  • マクドナルドはどのようにして、ダイバーシティを社内に浸透させたのか?

本書の推薦コメント

 マクドナルドの統計データが、その素晴らしいビジネスの成功を物語っています。同社は118の国の3万2000件のレストランで毎日5800万人の客にサービスを提供しています。160万人の従業員を雇い、2008年の売り上げは700億ドルを超えました。これには「秘密のソース」があります。1956年にイリノイ州のレストランの地下を使って開いた、高い評価を受けているハンバーガー大学を通して、マクドナルドは店舗のマネジャー、オーナーそしてオペレーターに対し、「マクドナルド・ウェイ」での物事への取り組み方を教えています。

 著者であるパトリシア・ソーウェル・ハリスは、マクドナルドのダイバーシティの責任者です。マクドナルドがフォーチュン誌で2年連続もっともダイバーシティに富んだ企業だと紹介されたため、ハリスは優れた成績を残すことが求められています。本書ではダイバーシティがマクドナルドでどう作用しているのか、なぜダイバーシティに富んだ従業員が重要なのか、そしてなぜそれがビジネスとして成り立つのか分かりやすく説明しています。

「diversity:多様性」という言葉を日常的に耳にする機会が増えました。グローバルに成長する社会において、diversityはあらゆるジャンルで看過できないキーワードであるでしょう。さまざまな社会的多様性を用いて競争を優位に進めようとするマネジメントのアプローチは「DiversityManagement」と呼ばれ、組織改革の重要な課題として注目されていますが、この実際と実践を知ることはなかなか難しいことです。本書はマクドナルドのダイバーシティの責任者によって書かれています。世界118カ国に3万店舗を展開する(2009年時点)マクドナルドの成長を支えた組織編制の秘訣(ひけつ)を学びましょう。

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