なぜ組織は「迷走」するのか
関係性から、未来は生まれる(1/7 ページ)
このコラムではこれまでに2回にわたり、「はじめは単なる意見の食い違いだったものが、状況が深刻になるにつれて、根深い感情的な対立にまで発展し、その結果、組織が崩壊状態になる」という社会的な現象、リレーションシップ・クライシスをご紹介してきました。
最終回となる今回は、リレーションシップ・クライシスを乗り越え、事業自体に劇的な変貌を起こしていくための原理と解決の糸口をご紹介します。
リレーションシップ・クライシス突破の鍵
リレーションシップ・クライシスを突破するための一番の鍵は、組織のメンバーが評論家・分析家の姿勢から当事者の姿勢へと意識転換することです。当たり前じゃないかという声が聞こえてきそうですが、これは私たちが思っているほど生易しいものではありません。
今まで自分は被害者だと思い込み、他人を強烈に批判し続けていた人が、自分も問題の片棒を担いでいる一人であるということに気付き受け入れていくということはとても過酷な作業です。
想像してみてください。あなたがいままで自分は被害者であると思ってきたことが、自分が問題の引き起こし手だったいうことが言い逃れできないほど明らかになったとしたらどうでしょうか。なかなか受けいれ難いのではないでしょうか。そのことをきちんと認識した時、身体に衝撃が走るほどショックを受けると思います。
しかも、それを1人や2人ではなく、集団で起こしていくのですから、非常にチャレンジングなことです。
図1は、評論家・分析家姿勢から当事者姿勢への意識転換プロセスを表しています。評論家・分析家姿勢から当事者姿勢に転換するプロセスには共通した独特の現象が見られます。リレーションシップ・クライシスの解決では、この意識転換の状況に応じて変容のサポートを行っていきます。
地層モデル ~場の本音レベル~
リレーションシップ・クライシスの突破するための一番の鍵は、評論家・分析家の姿勢から当事者の姿勢へと意識転換をすることだとお伝えしました。しかし「わたしたち全員が加担者だ!」と声高に叫んだとしても、意識転換は起きないでしょう。
表面的にではなく、心の底から意識転換が起きるためには、メンバー同士がいかに深い本心から対話を行えるかにかかっています。
図2を見てください。この『地層モデル』は、場の本音レベルとその次のレベルへ行くためのポイントを地層のメタファーで表現したものです。
リレーションシップ・クライシスを解決するプロジェクトでは、メンバー同士が対話をしながらこの4つの地層を深く潜っていくことによって、評論家・分析家の姿勢から当事者の姿勢への意識転換が生じていきます。それでは、各層の内容と次のレベルへと移行するためのポイントをご説明しましょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「昆虫サイボーグ」で災害現地の行方不明者ゼロに挑む
-
2
チェキの新製品、タッチパネル式大画面を初搭載 富士フイルムが2機種新発売へ
-
3
「現実にCtrl+Zはない」──フィジカルAI時代に企業が備えるべき新役務「AIスチュワード」とは
-
4
なぜ答えが揺れ、堂々と間違えるのか ―― 確率で動く生成AIの正体
-
5
「対策している」と「守れている」は違う - 防御力を経営に見せる富士通のサイバーセキュリティ戦略
-
6
大阪ガス、AI開発基盤の内製で期間を最大6割削減 コード生成の先にある壁とは
-
7
5年で辞める予定の元数学青年が「しなやかな心とぶれない軸」でCISOへ - 富士通 太田氏
-
8
出世する人としない人の差は、微差であり、その微差こそが大差になる
-
9
「話を聞いてもらえない」のは、内容のせいとは限らない――伝わる人が押さえる第一印象
-
10
自転車ヘルメットを「カッコ良く」 学生が警視庁、良品計画とコラボ 広がる着用の輪
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー