目標を手放し、天命を生きる:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)
目標にとらわれて真の目的を見逃していないか。社員が自ら考え、自ら動き、自分たちの可能性を最大限に発揮し、生き生きと働いている会社が伸びている。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
わたしは、「人を幸せにする会社を創る」ことを自分のミッションとして、経営者やリーダーに対するコンサルティングや起業支援、経営者やコンサルタント向けの私塾などを主宰しています。
「人を幸せにする会社」とは、まず経営者・リーダーが輝いて幸せに働き、社員が輝いて幸せに働き、お客様を幸せにして、創造した幸せの対価として利益を生み出し続ける会社です。そのような会社づくりのため、本業である会計士の枠を超えて支援をしています。
「人を幸せにする会社」とは、きれいごとでも理想論でもありません。むしろ逆に、経済環境が根本的に変化した今の社会において、利益を生み出し続けるには、「人を幸せにする会社」にシフトしていくしか道は無いと思っています。
なぜなら、これだけ変化の激しい時代においては、社員が上司から命令されなくても、自ら考え、自ら動き、自分たちの無限の可能性や創造性を最大限に発揮して働くことが不可欠だからです。そして実際、この不景気の中で業績を着実に伸ばしているのは、そのように社員が生き生きと輝いて働いている会社ばかりです。
わたしがそのような「人を幸せにする会社」を創る支援をさせていただく中で、会社が劇的に変わる瞬間があります。それは、経営者やリーダーの意識が変化したときです。
会社の業績改善というと、革新的なマーケティング戦略を導入したり、ビジネスモデルを根本から変化させたり、といったイメージを持つ方が多いかもしれませんが、現実は違います。本当に会社が変わるのは、経営者やリーダーの意識が変化し、あり方が変化し、それによって社員の意識が変化し、行動が変化したときだけです。
それでは、経営者やリーダーの意識の変化とは、具体的にはどのようなものでしょうか。
それは、経営者が目先の目標にとらわれなくなり、本来の目的、天命を生きるようになることです。
つまり「目標を手放して、天命を生きる」という状態になったときに、会社は大きく変化していきます。(他にも「自分を信じ、社員を信じ、宇宙を信じること」や「意識の3軸が広がること」などもありますが、ここでは紙面の都合もあり上記の点について伝えます。関心のある方は新刊『宇宙を感じて仕事をしよう』で詳述していますので、参照ください。)
目標を手放すというと、驚かれる方も多いかも知れません。特に経営者やリーダーにとっては、目標を明確に定め、計画の進捗を管理し、目標達成にまい進することが、成功のために不可欠であると一般には考えられているので、目標を手放すなんてとんでもないと思う方も多いでしょう。
目標を手放すとは、何も方向性も定めずにいい加減に生きることではありません。目先の目標にとらわれることなく、より大きな目的、天命のために生きる、ということです。
目標と目的・天命は違います。目標は、いつまでに売上高○○億円を達成する、いつまでに上場する、といった目に見えるものです。天命とは、自分が生まれてきた目的であり、自分は何のために働いているのか、自分は何のために生きているのか、という本質的な問いに答えるものです。
現代の経営者・リーダーの多くは、目標にとらわれすぎています。目標を達成すること自体が目的になってしまっているのです。
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