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ゲーム性のあるマーケティング海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(1/3 ページ)

モノが売れない時代と言われているいるが、順調に売上を伸ばしている企業がある。商品の有効性を示し、購買欲をそそることができた企業が業績を上げている。その方法の1つがゲーム性を取り入れること。人間は好戦的動物であることは明らかなのだから。

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エグゼクティブブックサマリー

 この記事は、洋書配信サービス「エグゼクティブブックサマリー」から記事提供を受け、抜粋を掲載したものです。サービスを運営するストラテジィエレメントのコンサルタント、鬼塚俊宏氏が中心となり、独自の視点で解説します。

3分で分かる「ゲーム性のあるマーケティング」の要点

  • ゲームは効果的で定評のあるマーケティングツールであり、いまだかつて無い広がりを見せている
  • マーケティングミックスにゲーム性を取り入れることで、ロイヤルティを生み出し、売上を伸ばし、ブランドの差別化を図ることができる
  • 人は、自分ではゲームだと認識していなくても、日々の生活の中で競争に参加している
  • 「ファンウェア」とは、ゲームを使って顧客行動に影響を与え、ビジネス目標を達成することを意味する
  • ゲーム設計者は、「ゲーム・メカニックス」を取り入れることで、ユーザーを引き付け、ゲームをプレイするよう促している
  • ゲーム要素には「ステータスとレベル」、「ポイント」、「ルール」、「実証可能性」の4つがある
  • マイレージ・プログラムは、ゲームとマーケティングを上手く組み合わせたものである
  • 航空会社はプログラムの会員を目に見える形で優遇することに長けている
  • G世代(1998年から2000年の間に生まれた2千万人の米国人)は、携帯電話やソーシャルネトワーク技術と一緒に育っている
  • ゲームやゲーム技術を使って、従業員の士気を上げ、報酬を与えること

この要約書から学べること

  • マーケティングミックスにゲームおよびゲーム・メカニックスを加える方法
  • ゲームを使って行動に影響を与え、ビジネス目標を達成する方法
  • 「ゲーム性のあるマーケティング」を使って収益を上げたブランドの実例

本書の推薦コメント

 ゲームは今、インターネット、携帯電話、ゲーム機などでどこででもプレイされています。産業専門家であるゲイブ・ジッチャーマンと、ポップカルチャーを扱う著者ジョスリン・リンダーは、双方向型のゲームを使って顧客を引き付け、この成長しつつあるトレンドを有効活用する方法を教えています。

 本書は読者にゲームを関連付けたマーケティングを研究するきっかけを与えていますが、残念なことに実例として取り上げているマイレージ・プログラムやワールド・オブ・ワークラフト、さらにはウェブキンズがどのように機能しているのかが説明されていません。しかし、著者はゲームの発展を細かく説明し、「ファンウェア」(ビジネスの中でゲームを使うという意味の造語)を活用する道を探っています。マーケティングミックスにゲーム要素を取り入れることに興味を持っている人に、本書をその第一歩を踏み出すきっかけとしてお勧めします。

 マーケティング! それは集客の方法そのものを現在は示すようです。辞書的に言えば、「顧客が求める商品やサービスを作り、それをいかに顧客に知らしめて販売するノウハウやその活動」ということになるのでしょうか? いずれにしても、モノが売れないと言われている現在においても順調に売上を伸ばしている事業主が存在していることも事実です。単にモノを作れば売れるという時代から、どのように顧客にその商品の有効性を示し、購買意欲をそそるか? ということがマーケティングの本質であり、それができる事業主こそが大きな実績を作ることができているにほかなりません。

 その方法の1つがゲームを取り入れたものなのではないでしょうか? 携帯電話にしてもSNSにしても考えて見れば無料ゲームが今の世の中には沢山出回っていてそれを知らぬ間にプレイしてしまっているという現実があります。人間は潜在的に好戦的動物であることは歴史を見ても明らかなのですがそれを逆手にとって、ゲームという魅力あるものに上手く広告宣伝を取り入れて企業イメージを伝えているということになります。

 本書では、まさに、マーケティングにゲームを取り入れるにはどのようにしたらよいか、事例をあげながら深く追求しています。会社に活性を与えるマーケティングノウハウの1つとして参考にすることをお勧めします。

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