幸せでいるための12の行動習慣:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(2/3 ページ)
さまざまな「幸せになるための訓練」を毎日行うことで、幸せになるための行動習慣を身につけることができるという。
人は幸せになれる
自分は不幸になる運命にあるのだと信じ込んではいけません。考え方を改めてください。そうすれば、例えお金持ちではなくても、痩せていなくても、美人でなくても、仲間に尊敬されていなくても、宝くじにはずれても、幸せになることができます。本当の幸福を決めるのは、外的環境ではありません。大切なのは、自分の人生に対する態度です。もし前向きであれば、幸せになる確率は高くなります。
ですが、もし後ろ向きであれば、おそらく幸せにはなれないでしょう。幸福には遺伝子が大きく関連しています。中には、生まれつき幸福の「設定値」が高い人がいます。この設定値は食事の設定値と似ています。例えば、ものすごい量の食べ物を食べても少しも太らない人もいれば、台所にいるだけで太ってしまう人もいます。これと似ていて、幸福の設定値が高い人は、自然と他の人より満たされていると感じます。そして、自分の人生や自分を取り巻く世界により大きな満足感――つまり、幸福感――を得ることができます。
遺伝子を変えることはできません。運悪く比較的低い幸福設定値を持って生まれた人は、幸せよりも不幸だと感じやすい傾向にあります。しかし、研究によると、幸福の設定値によって決まる幸福度は、全体の幸福度のわずか50%ほどだということが分かりました。
残りの内の10%は生活環境です。つまり、お金持ちか貧乏か、健康か不健康か、太っているか痩せているか、愛されているか愛されていないか、ラッキーかアンラッキーか、などで決まります。
そして、残りの40%は本人が直接コントロールします。つまり、不幸ではなく幸せになろうと意識的に努力することで、人は幸福度を大幅に高めることができるのです。幸福度を高めるには、幸せな人が持つ行動習慣と態度を身につける必要があります。そして、必要であれば、考え方と行動を変えなければなりません。
最終的に、幸せになることを選ぶのは自分です。科学的に証明された基本的なコンセプトを取り入れれば、幸福感を引き出すことができます。しかし、それにはかなりの努力が必要です。考え方や態度、行動を変えることは容易なことではないからです。ですが、それができれば一生幸せでいられます。
残念なことに、勇敢にも自分の考え方や行動を変えようと試みたものの、自分はとても不幸だという考えから逃れられない人もいます。そのような人はうつ病である可能性があります。心理療法や薬物治療など専門家の治療を受ける必要があるかもしれません。もし自分はうつ病ではないかと思ったら、専門家に相談しましょう。まず、かかりつけの病院で全身の健康診断を受け、うつ病になる身体的要因は無いか確認してください。必要であれば、精神医療の専門家を紹介してくれるでしょう。
もしうつ病ではないにも関わらず、自分は不幸な人間だと思うのなら、なぜ不幸だと思うのか理由を検証しましょう。そうすることで、どの訓練をすればより幸せになれるのか判断することができます。自分自身に、なぜ不幸だと思うのか尋ねてください。
将来を不安に思っていませんか? 自分の人生が自分の思い通りにいかないと思っていませんか? 引っ込み思案、あるいは生まれつきマイナス思考ではありませんか? なかなか喜びを感じられませんか? このような質問への回答によって、自分にとって最も効果のある訓練が決まります。
次に、自分の強みを考えてください。例えば、もし生まれつき競争が好きであれば、スポーツや運動など活躍できるものに参加しましょう。そうすれば、幸せを感じ、自分に自信を持つことができるようになります。ただし、どの訓練をやるか選ぶ前に、自分の生活について考えることが大切です。もし、自由時間のほとんどないストレスの多い生活を送っているのなら、自分の恵まれた点を数え上げるなど、シンプルな取り組みを選ぶと良いでしょう。
いきなり確信をつく言及がここでなされています! 「幸せ」とは外的要因ではなく自分の内面に隠されているのだということです。幸せであるように見える物理的状態とは非常に不安定なものであるように思います。
むしろ、「幸福感」を自らが感じる状態にすることが望ましいわけで、メーテルリンクの「青い鳥」の童話でも同様のことがいわれているのが思い出されます。最もそれが実感できない人は心の病に侵されている可能性も否定できませんので、診察の必要があります。では、どのように日々を過ごすか? それについての行動が次の12の習慣ともいえるでしょう。
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