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若い人には横から目線で共感するビジネスマンの悩み相談室(1/2 ページ)

若い人を率いてうまく能力を発揮させていると感じるのは、なでしこジャパンの佐々木監督。みんなと力を合わせることで頑張ることができ、成果もあがっていく。

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 「若い人たちが何を考えているか分からない」

 そんな話をよく耳にするが、本当にそうだろうか。今回はそのことについて話す。

<事例>

ある消費財メーカーの○○営業部のI課長はこの4月から課長に昇進した。新卒社員や新しい人も入り、どうにかみんなのモチベーションを上げて頑張りたいと考えていたが、空回りすることが多くなった。

新卒社員のB君に話しかけてみた。

I課長:B君、昨日一緒にZ社に行ってみたけれど、どうだった? 1度紹介したし、今度は1人で行ってみるのはどうかな?

B君:まだ自信がないのです。1人で行くのはもう少したってからにしたいのですが。

I課長:そうか……。

新しく配属されてきたX君に声をかけてみた。

I課長:○日にS社のN社長の食事をしながら話し合うことになった。一緒に来ないか?

X君:いや、その日は予定があって難しいのです。すいません。

I課長:そうか……。

入社3年目を迎えるTさんに話しかけた。

I課長:最近はどうだ? これまではG先輩が基本的にプレゼンをしてきたけれど、今度はTさんがプレゼンをやってみないか。

Tさん:まだまだ力不足です。自信がないのです。

I課長:いやTさんならできるよ。

Tさん:いえ、もう少し修業が必要です。

I課長:(心の中で)今の若い人はまったくどうしたものか…。


若い人と本当にコミュニケーションをとろうとしているか。

 「若い人は何を考えているか分からない」「若い人に何を言ったらいいのか分からない」「若い人にどう接したらいいのか分からない」

 そんな言葉をよく耳にするが、彼らと本当にコミュニケーションをとろうとしているだろうか。彼らのことを本当に理解しようとしているだろうか。

 今の若い人たちは大切に育てられていて、いい子でまじめである一方、自己主張をあまりしなかったり、何か質問をしても反応がないことが多い。反応がないから面白くないのかと思うと、逆に後で話を聞いてみると「いや楽しかったですよ」と言う。アンケートを取ってみると「とても役立った」「楽しかった」ということが書かれている。しばらく経ってから分析する、という傾向があるのかもしれない。深く考えていないようで、深く考えている人もたくさんいる。

若い人とのコミュニケーションに必要なこと。

 若い人とのコミュニケーションで大切なことは決めつけるのではなく、聞く耳を持つことが大切である。若い人のことを理解するためにどのようなことが必要か、まとめてみる。

 1、横から目線

 上からでもなく下からでも横から見てあげることが大切である。前に立たせて話を聞くのではなく、物理的に横に座って話をするのも有効である。若い人を横から目線で見ることを意識しながら、彼らの気持ちになって話を聞いてあげ、観察し、相手が何を言おうしているのか、相手が言っていることの本当の意味は何かを理解してあげようと努めることである。I課長の場合、B君、X君、Tさんが言うことに対して、それぞれどんな点がクリアできたら次に進めるのか、聞いてみることも有効だろう。

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