100時間悩んでも売上は上がらない――大切なのは“考える”こと!:ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート(1/2 ページ)
トラブルはあなたに起こっているわけではない。会社がトラブっているだけ。プロジェクトがトラブっているだけで、あなたがトラブっているわけではない。悩むことは時間の無駄。毎日スッキリ過ごし悩みもストレスもなくそう。
アイティメディアが開催している「ITmediaエグゼクティブ勉強会」に放送作家・戦略的PRの野呂エイシロウ氏が登場。放送作家で培ったテレビ番組をヒットさせるノウハウを、企業広報に生かす戦略的PRの実践方法を「スッキリ!仕事術 〜悩まず稼ぐ!〜」と題した講演で紹介した。
野呂エイシロウという人
「今日のスケジュールは、朝の7時30分から21時までに8つの打ち合わせがあり、その間にITmediaエグゼクティブ勉強会の講演。講演の前に電話がかかり、21時以降の打ち合わせが2つ追加になる。打ち合わせが仕事なんです」と野呂氏は言う。
野呂氏はまた、「よく"ストレスたまらないんですか?"と聞かれるが、たまらないわけないです! ただストレスとは思っておらず、お金をもらっているからしょうがないなと……。仕事は仕事と割り切り、仕事をぜんぜん楽しまないタイプ」と話す。
野球選手と仕事をしたときに、その野球選手は「野球は仕事で趣味ではない。お金をもらえない野球はしない」と話したという。また4つ星レストランのシェフも「仕事だから料理をしているだけで、家ではしない」と話している。
「プロフェッショナルと呼ばれる人には、こういう考えの人が多いんだなと感じた。この10年間で自分もそう思えるようになってきた。最近では、スケジュールが埋まっていると満足できるようになった」(野呂氏)。
野呂氏は、戦略的PRコンサルタントであり、放送作家。出版社を経て、26歳のときに日本テレビの「天才たけしの元気が出るテレビ」の放送作家予備校の公募で2600人中1位になり放送作家に転身。現在もフジテレビの「奇跡体験アンビリバボー」などを手がける。
その後、テレビ番組をヒットさせることと企業のPRを成功させることの共通点に気がつき、32歳のときから独自の手法でコンサルティング業をスタートし、いまに至る。
昔のボクはだめ人間、でもいまは……
「昔のボクは、ぜんぜんだめ人間。18歳で馬鹿だった。後回しで失敗した。転機は20歳。25歳で上京。30歳でコンサルタント業を開始。すぐに胃が痛くなる。胃潰瘍が19個。怒られそうな気がして、電話に出られない。会議に遅刻。会議をサボる。酒を飲んでうっぷんを晴らす。寝坊。仕事に追い回されていた」(野呂氏)
酒の飲み過ぎで借金だらけで、最大1000万円以上の借金を抱えていた。また電話に出られず、会議をサボるため仕事がうまくいかない。朝まで酒を飲んでいるので、いまの体重よりも15キロ重い。会議に遅刻の繰り返し。「毎日が恐怖だった」と野呂氏。悪循環により仕事もどんどん溜まってしまい、ストレスがピークに達していた。
「いまのボクは、会議で怒られるのが大好き。怖いものなし。トラブル大好き。仕事を引っ張っている。追いかけられるとうんざり。毎日会議だらけ。プレッシャーだらけ。遅刻なし。年収が倍に。その後、毎年2割り増し。毎日ジョギング。」(野呂氏)。
なぜ野呂氏は変わることができたのか。第1に悩むのをやめたという。野呂氏は、「悩んでも何も解決しないことが明確になった。100時間悩んでも売上も上がらない。大切なのは"考える"こと。悩むことは時間の無駄。毎日ジョギングをすれば、悩みもストレスもなくなる。悩みは体重が減らないことぐらい」と笑う。
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