「西友の低価格」をネットで DeNAと共同で「SEIYUドットコム」開始
西友が本格オープンした「SEIYUドットコム」はDeNAと共同展開。「西友の低価格」を掲げ、EC化が進んでいない食品・日用品サイトでナンバーワンを目指す。
西友は6月27日、オンラインショッピングサイト「SEIYUドットコム」を本格オープンした。ディー・エヌ・エー(DeNA)と共同で運営し、店舗から配送するネットスーパーと、全国をカバーするECを融合。食品・日用品分野のEC化は遅れており、西友が掲げるEDLP(Every Day Low Price)戦略をECにも広げることで同分野トップを目指す。
食品・日用品を中心に、親会社・米Wal-Martからの直輸入品による「アメリカンコーナー」、プライベートブランド「みなさまのお墨付き」などの商品をそろえ、今後は大衆薬の販売も始める。品目は年末までに3万5000品、今後3年間で10万品に拡大する計画だ。
西友の実店舗から近隣エリアに商品を直接配送する「ネットスーパー便」と、配送センターから商品を配送するECを統合し、ワンストップで購入できるようにした。ネットスーパーとECの融合は業界初という。
サイト構築は「DeNAショッピング」(旧ビッダーズ)でECの実績を持つDeNAが担当。ユーザーインタフェースは「実店舗の食品・日用品のように習慣的な購入をWebでもできるように留意した」といい、商品カテゴリーへの誘導を重視。安さを強調するPOPなども実店舗のものと同じデザインを採用するなど、西友の店舗と同様の買い回り体験をサイト上で再現するという。
IDとポイントはDeNAショッピングと共通化。DeNAショッピングのトップページからSEIYUドットコムへ誘導するなど、連携でユーザー数拡大を図っていく。
西友の久野克宣執行役員は「食品・日用品はネット市場の立ち上がりは遅いものの、ここ数年着実に伸びており、非常に大きなビジネスチャンスがある」とみる。「タイムセールなどのキャンペーンで安くするサイトが多いが、毎日の買い物は『いつもの商品を少しでもお得に買いたい』という要望が寄せられている。『西友の低価格』を全国に広げ、毎日の買い物サイトの中でナンバーワンを目指す」と話す。
DeNAの林光洋 EC事業本部長も「食品・日用品は小売りで最もマーケットが大きく、最もEC化率が低い。Amazonのような強力な勝者もいないので有望」とみている。
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