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Logistics 4.0――物流ビジネスにおける新たなイノベーション視点(1/5 ページ)

ロジスティクスは、今までに3つの革新的変化を遂げてきた。第1の革新は、19世紀後半から20世紀にかけての「輸送の機械化」。第2の革新は、1960年代からの「荷役の自動化」。第3の革新は、1980年代からの「物流管理のシステム化」。そして、進みつつある第4の革新「Logistics 4.0」は?

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Roland Berger

1.ロジスティクスにおけるイノベーションの変遷

 ロジスティクスは、今までに3つの革新的変化を遂げてきた。(図A参照)

 第1の革新は、19世紀後半から20世紀にかけての「輸送の機械化」である。古来、大量・長距離輸送の要は海運を中心とする船舶に委ねられてきたが、鉄道網の整備、トラック(貨物自動車)の実用化により、陸上での輸送力が格段に強化された。 一方で、船舶に関しても汽船/機船の普及により、運航の安定性が大きく向上した。 ロジスティクスにおける20世紀は、大量輸送時代の幕開けであったといえる。


ロジスティクスにおけるイノベーションの変遷

 第2の革新は、1960年代からの「荷役の自動化」である。 自動倉庫や自動仕分といった物流機器の実用化により、倉庫内の荷役作業が一部機械化されることになった。 コンテナ船の普及による港湾荷役の機械化も大きな変化といえる。

 第3の革新は、1980年代からの「物流管理のシステム化」である。WMS( Warehouse Management System)やTMS(Transport Management System) といった ITシステムの活用が広がることで、在庫や配車などの物流管理の自動化 ・効率化が大きく進展した。NACCS(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System)を始めとするインフラシステムの整備が進んだのもこの時代である。

 そして、現下進みつつある第4の革新、即ち「Logistics 4.0」は、「IoTの進化による省人化・ 標準化」である。

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