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ベビー用品のピジョンが圧倒的シェアを獲得できる理由:ポーター賞企業に学ぶ、ライバルに差をつける競争戦略(4/4 ページ)
ベビー・ママ用品メーカーのピジョンが開発する哺乳器などが売れている。しかも国内だけではない。世界各国にマーケットを拡大しているのだ。その強さの秘密とは何だろうか?
国の価値観に合わせた商品開発を
大薗: 元々、0〜18カ月の乳幼児にフォーカスした理由の1つに、この発達段階においては文化や習慣、社会の影響を受けずに世界共通のニーズがあるから、良い哺乳器を作ればローカライゼーションしなくても世界中で売れるという目算があったからですね。海外事業において商品はローカライズしないのでしょうか?
山下: 商品の機能などは若干ローカライズしています。当然、国によって所得差がありますので。例えば、インド市場は売り上げが伸びていますが、フラッグシップ商品である「母乳実感」の比率はまだまだ少ないです。
大薗: すると、インド市場向けには、より安価な、しかしピジョンらしいものを開発しているということですか?
山下: 現地のニーズを取り込んだ形で新製品を出しています。インド発の安価タイプの搾乳器は、ベースの機能は削っていませんが、構成する部品を減らしたりしています。
中国では価格の高い商品が好まれる傾向にありますが、インドはそういうことがないです。たとえお金持ちでも安価な商品を買います。国ごとに独特の価値観があるので、それに合わせて商品を変えていかねばなりません。
大薗: 本日はどうもありがとうございました。
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