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成功する人は、教わり方が違うビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

教える、教えられる関係は、会社では上司と部下、スポーツではコーチと選手、習い事では先生と生徒など、いろいろなところにある。その心構えとは。

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一流は、弟子になる。二流は、お客さまになる


『成功する人は、教わり方が違う。』

 教える、教えられる関係は、会社では上司と部下、スポーツではコーチと選手、習い事では先生と生徒など、いろいろなところにあります。

 そのパターンをまとめると、

(1)師匠と弟子

(2)サービスマンとお客さま

の2通りしかありません。

 習い事で多いのは、生徒をお客さまにしてしまうことです。生徒をほめて、また来てもらうことが、サービスマンの目的です。生徒側としては、自身の成長よりも満足を得るようになります。あたかも商品を買うかのごとく習い事をしに行く関係が、教える場では起こりがちです。

 教える側は、本当は師匠と弟子の関係でいたいのです。お客さまにしてしまうと、厳しいことが言えなくなります。とはいえ、厳しいことを言えば、生徒が来なくなります。ビジネスで考えれば、背に腹は代えられず、お客さま扱いするのです。

 ここで教えられる側の成長は止まります。

 上司と部下の関係でも、「なんでもっとほめてくれないんだ。私はほめられて伸びるタイプなのに」と言う部下が多いのです。

 習い事なら、もっとほめてくれるところに行きます。会社の場合は、隣の部署の上司はほめてくれて、直近の上司はほめてくれないことがあります。ここで隣の部署に行きたいと思う人は、結局、自分の成長よりも他者承認を求めているのです。

 こういうことが今、世の中にまん延しています。

 本来、教える、教えられる関係は教育産業であるのに、サービス業に変わってきているのです。自分が教えられる側になる時は、お客さまではなく、弟子になる覚悟が必要です。そうすれば、「なんでもっとほめてくれないんだ」「先生の都合に振りまわされる」「上司が自分の主張を押しつけてくる」という文句がなくなります。

 成長もできるし、ストレスもなくなるのです。

一流は、自分のことを聞く。二流は、ほかの人の話を質問する

 プロから厳しいことを言われるのは、教わる側としてはつらいことです。そのつらさから逃避しようとして、「あの人のあれはいいんですか」「これができない人がたくさんいますが、どうしたらいいんでしょうか」という聞き方をしがちです。

 ほかの人のことを挙げて、自分のことから話をそらそうとするのです。これをすると、その場のつらさは回避できますが、自分の成長にはつながりません。

 一流の人は、どこまで行っても、「私はどうすればいいのか」「私のどこがいけないのか」「私は何を改善したらいいか」と、「私」について聞いてきます。つらくても自分のことから逃げないのです。

 質問をする時は、自分のことについて聞くことです。ほかの人が気になり始めるのは、自分のことから逃げようとしているのです。

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