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50代で退職したらどうなる? 辞めてはいけない4タイプビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)

お荷物扱いされるくらいならいっそ早期退職しようかと考えることもあるだろうが、いきなり転職や独立することのリスクは高い。50歳前後が早期退職するとどんな現実が待っているのか。

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『50歳からの逆転キャリア戦略 「定年=リタリア」ではない時代の一番いい働き方、辞め方』

 大企業に勤める40〜50代の真面目なミドルほど、「就社」意識で就職してから数十年の間、過酷な残業や異動や転勤も厭わず、滅私奉公で働いてきたのではないでしょうか。そのことで順調に給料や職位も上がり、年金生活に入る定年まで安定的に働けると考えてきたはずです。終身雇用と年功序列を前提にした働き方ですね。

 しかし、平成不況が長引くなか、限られた管理職ポストに就くことは容易ではなく、管理職になったとしてもすぐに役職定年や定年後再雇用を迎え、かつての後輩や部下が上司となり、給与も減額されモチベーションが下がる人も少なくありません。

 政府が70歳までの雇用確保を企業に求めようとするなか、高まる人件費負担回避に向けて早期退職を勧奨する企業も増えています。そんな環境下、お荷物扱いされるくらいならいっそ早期退職しようかと考えることもあるでしょう。しかし長年会社依存でキャリアを積んできた人がいきなり転職や独立することの失敗リスクは高いと言わざるを得ません。

 50歳前後のミドル層が早期退職するとどんな現実が待っているのか。お荷物扱いされるくらいならいっそ早期退職しようかと考えることもあるでしょう。しかし長年会社依存でキャリアを積んできた人がいきなり転職や独立することの失敗リスクは高いと言わざるを得ません。

 50歳前後のミドル層が早期退職するとどんな現実が待っているのか。拙著『50歳からの逆転キャリア戦略 「定年=リタリア」ではない時代の一番いい働き方、辞め方』(2019年11月19日発行、PHP研究所)をもとに、辞めてはいけない4つのタイプを解説しましょう。

その1、やりたいことがない人

 50代のバブル入社世代は、空前の売り手市場のなか複数の内定先から深く考えることなく就職先を決めた人もいることでしょう。入社後も出世競争には一生懸命であったけれど、配属、異動、転勤、昇進などキャリア形成は会社任せだった人も少なくないはずです。

 改めて「あなたがやりたいことは何?」と問われると、答えられない人も散見されます。しかし、第2の職業人生を創り出す時に、やりたいことへの内側から湧き出るモチベーションがなければ、歩み出す心構えも方向も定まりません。

 自分の中に軸のないまま、「何となく」「先輩をまねて」といった転職や起業では、少しのつまずきや一度の挫折でめげてしまい、転職を繰り返す可能性が高いのです。実績は当然のこととして、そもそも仕事への思いを語れない中高年人材を進んで中途採用する企業があるでしょうか。キャリアビジョンなき退職は、流浪の始まりなのです。

その2、変化に対応できない人

 大企業のミドルには1つの専門分野に長年携わってきた人も多いでしょう。まだ会社に評価されている間は幸いです。しかし専門領域に固執し、社内の他の仕事や会社全体の動き、社会や経済の変化などに関心がなく視野狭窄に陥っているなら要注意。

 中高年が古びてきた専門スキルにこだわり、変化への対応に抵抗感を持つようになると知命的です。いまや大幅な事業再編で自分の仕事が部門ごとなくなる場合もあるでしょう。それでも専門業務からの転換を命じられた時に、腐っているようでは第2の職業人生は切り開けません。

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