最高の結果を出すKPI実践ノート:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(1/2 ページ)
KPI導入のどこを深く説明し、よりシャープにすると分かりやすく、さらに実践的になるのか。
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
どうしてこの本を書いたのか
2019年に出版した「最高の結果を出すKPIマネジメント」(フォレスト出版)は、おかげさまで10刷を数え、既にベトナム語版が出版され、中国語版も出版の予定です。この本を読むだけで、KPIの本質が理解でき、実践できたという声がたくさんありました。本当にありがたいことです。
また、その後30回を超える企業、組織からKPIに関しての講演やKPI作成支援の依頼もありました。業種も規模もさまざまです。IT、旅行、小売、求人、化学メーカー、広告代理店、エンタメ、設備メーカー、サービス業、税理士の団体、公認会計士の団体、中小企業の支援団体、新聞系イベント、市役所などです。規模は一部上場企業から従業員100人以下の企業までありました。対象も会社全体の話もあれば、特定の事業や新規事業の立上げなど多様でした。
状況も、既にKPIを入れているのだけれど、うまくいかないので何とかしたいという会社もあれば、今からKPIを本格導入したいという話もあれば、経営者はKPIを入れたいと考えているけれど、現場が反対しているので、説得してほしいというかなり難易度の高いものまでありました。
変わり種は市役所。市長、副市長、市の幹部と「市の人口を増やす」事をゴールにKPI設定のワークショップをしました。幸い、同市は人口が増加しだしました。この1年の活動を通じて、KPIマネジメントは、ほぼ全ての組織で活用できる可能性が高いことを実感できました。
そして、さまざまな組織、団体とKPIについてディスカッションをする過程で、うまくいかないケースの共通点も見えてきました。そして、どこを深く説明し、よりシャープにすると分かりやすく、さらに実践的になるのかというポイントも分かってきました。それらの学びを受けて今からKPIマネジメントをスタートする、あるいはカイゼンしたい企業、人の両方に対して、より実践的な内容にできました。
最初の DAY1 から順番に読んでいけば、自社、自組織の KPIマネジメントがスタートできるような実践的な構成にしました。DAY1 から DAY5 まで、ちょうど1日ずつ読んで、1週間で習得できるつくりになっています。
前著「最高の成果を出すKPIマネジメント」を読んでいない人向けに、DAY0にKPIマネジメントの概要もまとめました。前著を読んでいる場合は、復習として使えると思います。
それぞれの章にどのような事を書いているのか概要を説明しましょう。
DAY0:KPIマネジメントの勘所
ここではKPIの定義を確認します。加えて、KPIマネジメントには、Goal―KGIとCSF−KPIという2組、合計で4つの重要な登場人物(Main Character)が必要であることを確認します。実は、KPIマネジメントを実行する前にGoal−KGIが関係者でずれている事が多いのです。関係者でGoalがずれていては、当たり前ですがGoalにたどり着きません。
DAY1:MC4確認のワークショップ
私のKPIマネジメント講座の中で、みなさんに「ずれ」を体感してもらえるワークがあります。そのワークショップの仕方を書いています。このワークショップをするとずれを体感できます。その結果、関係者が集まってMC4の確認を始めるのです。その確認作業や議論に大きな意味があるのです。
DAY2:KPIマネジメントのステップ
私に対する、企業からの相談は「業績成長」あるいは「新規事業立上げ」というケースがよくあります。ところが、この相談が結果としてKPIマネジメントを導入するきっかけになることがよくあるのです。
ここでは、その業績成長のためのKPIマネジメントを設計する具体的なステップを説明しています。この手順に沿って実施すると、事業成長シナリオを描けるようになります。
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