クボタがCESに自動運転農機 家電以外の初出展相次ぐ
近年、CESは自動車や環境などの新たなテーマでの展示が増えており、日本からも家電やデジタル技術とは違った切り口で企業が出展している。
米ラスベガスで9日に開幕した世界最大級の家電見本市「CES」では、農業機械大手のクボタや「ダンロップ」ブランドなどのタイヤを手がける住友ゴム工業などが初出展した。近年、CESは自動車や環境などの新たなテーマでの展示が増えており、日本からも家電やデジタル技術とは違った切り口で企業が出展している。
クボタは自動運転が可能な電動農機の米国向けコンセプト機を展示した。草刈り機などを取り付けることでさまざまな農作業が可能となるほか、カメラやセンサーで周囲の状況を読み取ることができ、自動運転での運用を想定する。
クボタは欧州市場で電動農機の展開を進めているが、電動と自動運転の両方を備えた農機の開発は初めて。今回の出展は持続可能な社会を目指す長期ビジョンの一環で、環境に貢献する最新技術を海外にアピールする狙いがある。
住友ゴムはセンサーを使わずにタイヤの空気圧や路面状況などを検知する「センシングコア」技術を展示した。新車に搭載するソフトウエアとして今年から自動車メーカーに販売する予定で、同社の担当者は「CESで車関連の展示が増えており、技術をグローバルに売り込んでいくために出展を決めた」と説明した。
大手以外にも独自の技術を持つ企業や団体の初出展が目立った。急速冷凍機を手がけるデイブレイク(東京)は食材の鮮度や味を落とさずに冷凍できる特殊冷凍機を展示した。また一般社団法人「京都試作ネット」は、廃熱を利用した発電システムを披露。京都府に拠点を持つ中小企業などが連携して開発した製品で、海外での新規開拓を狙って出展したという。(桑島浩任)
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