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SAITAMAロボティクスセンター、今夏にも着工 ロボット産業への参入を支援

埼玉県は、中小企業のロボット産業への参入を支援する新施設「SAITAMAロボティクスセンター(仮称)」を今年夏にも着工すると決めた。

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産経新聞

 埼玉県は、中小企業のロボット産業への参入を支援する新施設「SAITAMAロボティクスセンター(仮称)」を今年夏にも着工すると決めた。令和8年度の開所を目指す。圏央道(首都圏中央連絡自動車道)圏央鶴ケ島インターチェンジ(鶴ケ島市)に近接する立地にドローン飛行場などを整備し、次世代産業の集積とともに育成を加速する。


模擬市街地フィールドのイメージ図(埼玉県提供)

 県は中小企業などのロボット産業への参入促進を進めて県内産業の振興を図る考えだ。「移動・モビリティ」「介護・福祉」「農林水産」などサービス系の6分野を重点的に支援していくという。

 まず実証フィールドでは、ドローンの飛行実験などを行う「ネット付きドローン飛行場」のほか、自動配送ロボットなどを実験的に走らせる「模擬市街地フィールド」を整備する。また、農業用機械の実験に使用する畑なども設けられる。

 経営体力に劣る中小企業はこうした施設を自前で用意しにくい。県がこれらの開発環境を提供することで、実証実験や性能試験などに取り組みやすくする狙いがある。

 また、中小企業やスタートアップが集う「イノベーションセンター」も整備し、会社の枠組みを超えて協業するオープンイノベーションにつなげる。レンタルラボ(約30室)のほかコワーキングスペース(約400平方メートル)なども設け、技術相談やセミナー開催などが想定されるという。

 県が5年度に買収した整備予定地(約11ヘクタール)は、県農業大学校跡地(約39ヘクタール)に隣接。既にIHIの工場などが進出し、先端産業の集積が進む。いずれも圏央道と関越自動車道を結節する鶴ケ島ジャンクション(JCT)に近く、首都圏や北関東からのアクセスに優れている。

 県は6年度から3カ年かけて建設を進める計画で、総事業費は83億円余りとなる。(柳原一哉)

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