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ヤマト運輸と佐川急便、1日から値上げ 「2024年問題」でドライバー不足など顕在化

宅配大手のヤマト運輸と佐川急便は1日、宅配便の料金を引き上げた。物流業界の「2024年問題」によるドライバー不足への懸念や燃料費の高止まりを背景に、両社は2年連続の値上げに踏み切る。

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産経新聞

 宅配大手のヤマト運輸と佐川急便は1日から、宅配便の料金を引き上げた。ヤマト運輸は平均で約2%、佐川急便は約7%の値上げとなる。物流業界の「2024年問題」によるドライバー不足への懸念などを踏まえ、両社は2年連続の値上げに踏み切った。

 時間外労働の上限規制が導入されることにより、人手不足が深刻化する「2024年問題」。規制強化により、トラックドライバーも1人当たりの労働時間が減ることになり、1人のドライバーが1日で運ぶことができる荷物の総量も制約を受ける。高止まりする燃料高もあり、宅配業者は宅送運賃を引き上げるなどさまざまな対応を迫られている。


ヤマト運輸の集荷作業=東京都中央区

 ヤマト運輸では、大型の宅急便とクール宅急便、ゴルフ宅急便の3つの料金を改定する。荷物3辺の合計が180センチ以内の「180サイズ」と200センチ以内の「200サイズ」を対象に、遠方向けの荷物を中心に値上げする。関東から中国・四国向けへ送る場合、180サイズでは、これまで3870円だった料金は4090円の220円増。200サイズは、現行料金4530円の660円増の5190円となる。60〜160サイズの料金は据え置く。

 また、クール宅急便も荷物の大きさに応じて値上げする。ゴルフ宅急便は、関東圏内での発着の場合、320円値上げして、2510円となる。

 佐川急便は、飛脚宅配便、飛脚特定信書便、飛脚クール便付加料金、飛脚国際宅配便4つのサービスで値上げを行う。運賃の改定は昨年4月に続き、2年連続となる。

 飛脚宅配便の料金は、東京、関西間において3辺の合計が60センチ以内の場合、現行料金の970円が70円増の1040円に。飛脚クール便付加料金は、現行料金の1100円から1320円に値上げされる。(村田幸子)

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