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緑内障の早期発見へゲームアプリと医療行為を連動 東北大などが日本初の試み

失明率の高い緑内障の早期発見・治療を可能にするため、東北大と仙台放送、日本生命、仙台市は16日、視野をチェックできるスマートフォン用のゲームアプリ「メテオブラスター」VR版と移動眼科検診を連動させた取り組みを5月からスタートすると発表した。ゲームアプリと医療行為を一体化させるのは日本初の試みという。

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産経新聞

 失明率の高い緑内障の早期発見・治療を可能にするため、東北大と仙台放送、日本生命、仙台市は16日、視野をチェックできるスマートフォン用のゲームアプリ「メテオブラスター」VR版と移動眼科検診を連動させた取り組みを5月からスタートすると発表した。ゲームアプリと医療行為を一体化させるのは日本初の試みという。


東北大学=仙台市

 東北大大学院の中沢徹教授と仙台放送は令和4年、メテオブラスターVR版を開発し、特許を取得した。360度が宇宙空間のシューティングゲームで、画面の隕石を破壊するなどの簡単な操作で利用者の視野状態の簡易判定が可能。緑内障だけでなく、脳腫瘍や白内障、糖尿病網膜症などの兆候もわかるという。

 緑内障は日本人の中途失明原因のトップで、目の健康はQOL(生活の質)に直結するが、日本の眼底検査受診率は先進国の中で最低水準にとどまっている(OECD調べ)。

 中沢教授らが、アプリを生かしながら目の疾患の早期発見に向けて受診率を高める方策を模索していたところ、「健康の都・仙台」を目指す仙台市と思惑が一致。保険業界で検診を勧めるノウハウを持つ日本生命も加わり、「眼からはじまるやさしい街づくり」連携協定を結んだ。

 キックオフイベントとして5月17、18の両日、仙台市の藤崎でメテオブラスターの無料体験会を開催し、その場で眼底検査ができる「移動眼科検診」(有料、2000円税込)を行う。

 実際にVR版を試した仙台市の郡和子市長は「気軽にチェックできることで予防や早期発見につながる。幸せな未来につながると確信している」と話した。

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