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生成AIブームが追い風 電子部品大手8社4〜6月期、6社増収 スマホ関連も需要回復

AIデータセンター向けの製品を新たな成長の軸に据える企業もあり、世界的なAIブームをいかにつかむかが今後の業績の鍵となりそうだ。

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産経新聞

 電子部品大手8社の令和6年4〜6月期連結決算が5日、出そろった。生成人工知能(AI)関連部品の好調やスマートフォンの需要回復によって6社が前年同期比で増収となった。AIデータセンター向けの製品を新たな成長の軸に据える企業もあり、世界的なAIブームをいかにつかむかが今後の業績の鍵となりそうだ。

 ニデックは売上高や本業のもうけを示す営業利益で過去最高を更新した。精密小型モーターの需要回復に加え、新事業のAIデータセンター向け冷却装置が伸長。同社はAI関連市場を注力事業領域に掲げており、需要の伸びに先回りしてシェア獲得を狙う。

 村田製作所もAIサーバー関連の需要が想定を上回り、増収増益となった。主力のスマホ用部品も回復基調で推移する。

 TDKは純利益が前年同期比で約4倍に。買い替え需要増などにより、スマホ向けの電池などが伸びた。同社は5月に発表した中期経営計画で、生成AI搭載スマホの登場に合わせて小型電池を成長ドライバーとする戦略を打ち出していた。

 一方、京セラはスマホ向けの部品需要は回復しているものの、一部の半導体関連製品の回復が思わしくなく、減益となった。

 5日の為替市場では円高が急激に進んだ。電子部品メーカーの多くは円安による恩恵を受けており、影響が懸念される。(桑島浩任)

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