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料理の手順教えるネックスピーカー、古い野菜認識する冷蔵庫 家電に広がるAI活用

家電や空調メーカー各社が人工知能の活用に力を入れている。

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産経新聞

 家電や空調メーカー各社が人工知能(AI)の活用に力を入れている。シャープは首にかけて生成AIの機能を利用できるウェアラブルデバイスを発表。パナソニックホールディングス(HD)は5月にAIが野菜を自動認識して管理する冷蔵庫を発売し、ダイキン工業は今月からオフィス空調をAIがコントロールし節電するサービスを始めた。日常生活でAIの活用が広がりつつある。


シャープのAIスマートリンクで料理を実演する担当者。ニンジンを認識し、最適な料理手順を指示してくれる=東京都千代田区

 シャープは17、18の両日に東京都内で開催した技術展示会でウェアラブルデバイス「AIスマートリンク」を発表した。ネックスピーカーと似た形状の約100グラムのデバイスを首にかけると、内蔵したカメラとマイクで周囲の環境を把握し、音声で目の前にある看板の翻訳や目的地までのルート案内、料理手順の指示などを行ってくれる。

 他にも、カメラ付きの端末をテレビに接続し言葉や身ぶりでコミュニケーションをとりながら対話できる「AIパートナー」や、詐欺の電話をAIが自動で検知して通知するスマートフォンなどを紹介。AIの実用化を着々と進めている。

 パナソニックHDは冷蔵庫に使用頻度の高い野菜を自動認識するAIカメラを搭載。認識率は約90%と高く、古くなった野菜を消費するのに最適なレシピも提案する。

 ダイキンはオフィスのエアコンをAIが制御し、室温上昇時に電力消費を抑えて快適な温度まで下げるサービスを提供。試験導入では、年間の消費電力を最大で2割削減できたという。

 AIの活用が進むことについて、シャープの担当者は「従来の家電は多機能にするためにボタンが増えるなどして消費者が自分で考えたり調べたりしないといけなかった。AIの活用で、より自然な生活ができるようになる」と話している。(桑島浩任)

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