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パナソニック、配線事業でベトナム拠点にカンボジア進出 自動化で生産量1.7倍に
ベトナムを生産拠点として輸出する計画で、将来的には他の東南アジア諸国にも展開する。中国の安価な配線器具がアジアや中東の一部でシェアを拡大していることから、新興国への進出を加速して対抗する。
【ベトナム南部ビンズオン=桑島浩任】パナソニックホールディングスで電気設備資材などを扱うパナソニックエレクトリックワークスは21日、2025年度に配線事業でカンボジアに進出することを明らかにした。ベトナムを生産拠点として輸出する計画で、将来的には他の東南アジア諸国にも展開する。中国の安価な配線器具がアジアや中東の一部でシェアを拡大していることから、新興国への進出を加速して対抗する。
パナソニックは配線器具のシェアで世界2位、アジアでは1位だが、中国の不動産不況により中国企業が海外進出を加速している影響で近年は一部の国でシェアが低下している。
配線部門ではベトナム、インド、トルコを重点3カ国とし、これらの国で生産を拡大して周辺国への輸出を進めている。ベトナムでは24年1月にビンズオンの工場で第2生産棟を稼働。生産の自動化などと併せて30年までに23年比で生産量を1.7倍に拡大する。
この日は第2生産棟が報道陣に初めて公開された。23年度の自動化率は68%だったが、25年度中に90%まで高める計画。ベトナム法人の坂部正司社長は「ラオスへの進出も検討している。ベトナムの生産拡大とともに新商品も開発して競争力を高める」と話した。
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