ホテル、外資系に衣替え続々 一気に拠点増のメリット 激増インバウンドを狙い撃ち
インバウンドの宿泊需要を獲得するため、既存の日本のホテルが大手外資ブランドとして新装オープンする動きが目立っている。
インバウンド(訪日客)の宿泊需要を獲得するため、既存の日本のホテルが大手外資ブランドとして新装オープンする動きが目立っている。国内では、建設費高騰や建設用地の不足などのため新規開業は容易ではない。既存施設を活用すれば、短期間で一気に拠点を増やせるメリットがある。さらに、ブランド力が高まることで客室単価のアップも期待される。
京都市では昨年8月、既存のホテルが衣替えし、米マリオット・インターナショナル系の「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」としてオープンした。運営するJR東海グループは、ブランド変更の理由として建設費高騰などを挙げている。
他にも関西では昨年4月、リーガロイヤルホテル(大阪市)が、英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)傘下の「リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション」として新装開業した。
ブランド変更の対象は、客室料金が低中価格帯のホテルが中心だ。最高級ホテルはブランドを冠するための基準が厳しく設定されており、施設を充実させた好立地の新築となれば建設用地も限られる。低中価格帯なら訪日客だけでなく、節約志向が強い日本人客にも泊まってもらえる。ホテルの所有者側にも、収益基盤の強化につながるなどの利点がある。
訪日客数は昨年1〜11月の累計で3906万5600人となり、過去最多だった2024年通年を超えた。だが、22年以降の1人当たりの消費額は減少傾向で、各ホテルは低予算志向の訪日客も含め、幅広い層の取り込みを図っている。
SOMPOインスティチュート・プラスの小池理人(まさと)上級研究員は、ブランド変更によりホテルのブランド価値が上がる可能性もあるとし、「マーケティング次第で、客室単価を引き上げることもできるのではないか」と指摘する。(田村慶子)
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