中央線グリーン車、収入目標突破へ JR東日本が3月運賃改定 喜勢社長「サービス向上」
JR東日本の喜勢陽一社長は産経新聞の取材に応じ、昨年3月に導入した中央線快速・青梅線のグリーン車について、年80億円としていた営業収入の目標をこの1年で突破する見通しを明らかにした。JR東は今月、運賃改定(値上げ)を控えるが、サービスの多様化を進め、競合との差別化を図る。
JR東日本の喜勢陽一社長は産経新聞の取材に応じ、昨年3月に導入した中央線快速・青梅線のグリーン車について、年80億円としていた営業収入の目標をこの1年で突破する見通しを明らかにした。JR東は今月、運賃改定(値上げ)を控えるが、サービスの多様化を進め、競合との差別化を図る。
グリーン車は中央線快速の東京−大月、青梅線の立川−青梅の全編成に2両連結している。導入直後は利用が伸び悩んだが、半年以上が経過して利便性が浸透したことで、喜勢氏は「11月くらいにかなり伸びた」と状況を説明した。
もともと、中央線の着席需要は高かったという。現在は平日のラッシュ時に、途中駅からの乗車ではグリーン車でも座れないケースが出てきている。
喜勢氏は中央線を含めた各路線のラッシュ対策を巡り、朝のピーク時間帯を避けて乗る人向けの割安な「オフピーク定期券」の導入を推進する考えも示した。定期券販売全体に占める割合は昨年末時点で10.3%だが、17%程度に引き上げる目標を掲げる。
喜勢氏は「利用者のライフスタイルに組み込む提案をしたい」と述べ、関係部署に対策を指示したと明らかにした。一例として利用者が早朝の時間帯を有効に使えるよう、駅舎に設置した有料の事務作業スペースの代金を割り引くアイデアがあるという。また、従業員の定期券代を負担する法人への提案も強化する。
運賃改定によって、私鉄との価格競争が本格化するが、喜勢氏は「サービスレベルの向上で対抗できる」と主張した。すでに行っている駅ホーム上のクリニック設置などを通じ、JR利用における利便性を高める考えを示した。
ただ前提となるのは、安全で安定的な輸送だ。JR東では年明けから、山手線の停電をはじめ輸送障害が相次いだ。喜勢氏は重要な工事の作業手順見直し、修繕費増額などを進めると説明。「自分が先頭に立ち、対策をしっかりやる。安心を届けられるモビリティーを作っていく」と誓った。(織田淳嗣)
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