WBC連覇へ「パワプロ」が侍ジャパン支援 ピッチコム対策でコナミが後押し
ゲームで鍛えた指さばきが世界一の道を開く? 6日にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)初戦を迎える日本代表を、ゲーム大手「コナミデジタルエンタテインメント(コナミ)」が後押ししている。今大会で導入されているサイン伝達機器「ピッチコム」の球種選択には、同社の野球ゲーム「パワフルプロ野球(パワプロ)」と同じ方式が採用され、さらには大歓声の中でも聞き取りやすい音源を提供。連覇を狙う侍ジャパンを陰で支える。
ゲームで鍛えた指さばきが世界一の道を開く? 6日にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)初戦を迎える日本代表を、ゲーム大手「コナミデジタルエンタテインメント(コナミ)」が後押ししている。今大会で導入されているサイン伝達機器「ピッチコム」の球種選択には、同社の野球ゲーム「パワフルプロ野球(パワプロ)」と同じ方式が採用され、さらには大歓声の中でも聞き取りやすい音源を提供。連覇を狙う侍ジャパンを陰で支える。
おなじみ操作で「余裕も」
始まりは昨年11月の強化合宿にさかのぼる。投球間の時間制限「ピッチクロック」やピッチコムといった新ルールへの対応が最大のテーマだったが、主にサインを出す捕手陣が苦戦を強いられていた。
短時間でのサイン交換のために導入されたピッチコムは、電卓のテンキーのように9個のボタンが配置されている。最大3回押すことができ、球種やコースなどを選んで音声でサインを伝達。投手は帽子に装着した小型スピーカーで聞き取る仕組みになっている。
当初、球種は球速が速い順に並んでいたが、なかなか配置を覚えられなかった。対策を練る中で、坂本誠志郎(阪神)が「みんなイメージを持っているからわかりやすいのでは?」とパワプロ式を提案したという。
例えば、コントローラーでいう「↑」はストレート系、「↓」はフォーク系といった具合。1994年3月の発売から30年以上続くロングセラーは、多くの野球少年が通ってきた”共通言語”だ。配置をパワプロ式に変更したことで、坂本は「手元を見て、ボタンを探す必要がなくなった。時間的な余裕ができた」と振り返る。
こだわったクリアな音声
さらに、今大会からは球種やコースを伝える音声として「パワプロ」や「プロ野球スピリッツ(プロスピ)」の実況アナウンサーの音源が使われている。
きっかけは大谷翔平(ドジャース)の通訳として知られ、今大会は日本代表のアナリストとして参加するアイアトン氏の助言だった。米国での準々決勝以降の戦いを見据え、「南米ファン特有の音が鳴る楽器で、音が聞こえなくなるのは怖い。クリアに聞こえるようにしたほうがいい」と提案があったという。
侍ジャパンオフィシャルパートナーのコナミに相談したところ、「力になれるなら」と快諾。実際の球場で収録した歓声などを活用しながら、応援や鳴り物が響く中でもクリアに聞き取れるよう、速さや音域を調整した音源を提供した。
パワプロ少年だったという種市篤暉(ロッテ)は、「言われてみれば確かに! 聞きやすい声してますよ。懐かしい」とにっこり。幼少期から聞きなじみのある声で、選手たちのモチベーションアップにも一役買っている。
コナミによると国内の野球ゲーム史において、投打における高低の概念を初めて取り入れたのが「パワプロ」だったという。広報担当の白石裕真さんは「私たちが大切にしている、見やすくて分かりやすい画面デザインが、実際の戦いの場で活用いただけるのはとても光栄なこと。日本野球の質の高さを世界に示してもらえたら」とエールを送る。野球とゲーム。日本が誇る文化の融合が、世界一への道を照らす。(川峯千尋)
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