体験ルポ 肌スベスベ、髪さらさら 記者が入った15分、ミライ人間洗濯機の圧倒的爽快感
昨年開催された大阪・関西万博で展示され大きな注目を集めた、入浴するだけで全身を洗浄できる次世代の入浴装置「ミライ人間洗濯機」。当初は一点ものとして制作されたが、国内外から購入を希望する声が寄せられ、大阪市内のホテルや東京都内の家電量販店などにも導入された。製造を手掛けたサイエンス(大阪市淀川区)を取材し体験入浴したところ、技術力の高さに加えて介護分野などでの可能性も感じた。
昨年開催された大阪・関西万博で展示され大きな注目を集めた、入浴するだけで全身を洗浄できる次世代の入浴装置「ミライ人間洗濯機」。当初は一点ものとして制作されたが、国内外から購入を希望する声が寄せられ、大阪市内のホテルや東京都内の家電量販店などにも導入された。製造を手掛けたサイエンス(大阪市淀川区)を取材し体験入浴したところ、技術力の高さに加えて介護分野などでの可能性も感じた。
包み込まれる感覚
万博のパビリオンにあったミライ人間洗濯機が移設展示されている大阪市内の同社ショールームを訪ねると、白と黒を基調とした近未来的なデザインが目に飛び込んできた。装置は長さ約2.4メートル、幅約1.2メートルで、上部カバーがワニの口のように開いて内部のいすに座れる構造となっている。
1回の入浴は約15分。水着に着替えていすに座りカバーが閉まると、注水が始まった。足元から徐々にお湯で満たされ、腰付近までつかった。お湯には「マイクロバブル」と呼ばれる超微細な泡が含まれ、つかるだけで泡が毛穴などの汚れを落としてくれるという。「洗濯機」というだけにジェット水流で洗い流すイメージがあったが、泡で白濁したお湯が優しく包み込むといった感覚だ。
注水が終わると前方や上部に設置されたノズルからシャワーが出てきた。シャワーのお湯にはさらに微細な気泡が含まれ、こちらもこすらずに汚れを落とす効果があるという。上半身に満遍なくシャワーが当たる。
心もリフレッシュ
印象深かったのは、入浴中の映像だ。入浴中は前方壁面に映像が投影され、ワイヤレスイヤホンから映像と同期した音楽が流れてきた。映像は3種類あり、いすに設置されたセンサーで体験者の心拍数を計測し、緊張度合いに応じてふさわしいものが再生される。
この日は緊張気味と判定され、落ち着かせる効果がある海を中心にした映像が再生された。海中を泳ぐウミガメやクジラの映像を見ていると、大阪のビルの一室とは思えない気分に。同社がテーマに掲げる「心もリフレッシュする」にふさわしい内容だった。
お湯が排水され、体を乾燥させる送風の後、カバーが開いた。肌を触ってみると思っていた以上に滑らかで、洗剤は使われていないのに整髪料を付けていた髪もサラサラになっていた。
万博で展示されたのと同機種は、装置に加えて濾過(ろか)機やタンク、排水設備などが必要なため一般向けではなく「生産は50台くらいまで」という。同社はよりコンパクトな一般普及型の機種を発表しており、介護現場などでの導入を見込む。
今回の体験でも、病気やけが、高齢で体が不自由になった人の入浴支援での応用の可能性を感じた。すでに導入している一部施設では、一般向けの入浴体験をしている所もある。より多くの人が体験し、未来の入浴の形に想像を膨らませてもらえればと思う。(秋山紀浩)
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