検索
ニュース

バスケ×ITで地域活性化 愛媛プロバスケチームの経営にサイボウズ参画 成績も急上昇

愛媛県を拠点に活動するバスケットボール・Bリーグ2部(B2)の愛媛オレンジバイキングス(バイクス)の経営に、ソフトウエア開発会社のサイボウズ(東京都中央区)が参画。財務やマネジメントを含めてビジネスの視点からチームの強化を図っている。連携を図るため、今年1月に同社の松山オフィスが入るビルに、バイクスの運営会社のオフィスが移転。「チームワーク」をキーワードに、地元のファンらも巻き込んでの地域活性化に取り組んでいる。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
産経新聞

 愛媛県を拠点に活動するバスケットボール・Bリーグ2部(B2)の愛媛オレンジバイキングス(バイクス)の経営に、ソフトウエア開発会社のサイボウズ(東京都中央区)が参画。財務やマネジメントを含めてビジネスの視点からチームの強化を図っている。連携を図るため、今年1月に同社の松山オフィスが入るビルに、バイクスの運営会社「エヒメスポーツエンターテイメント」のオフィスが移転。「チームワーク」をキーワードに、地元のファンらも巻き込んでの地域活性化に取り組んでいる。

photo
バスケットゴールのある共用スペースの奥に運営会社のオフィスがある=2月6日、松山市

オフィスにゴール

 松山市の繁華街にあるビルに入ると、バスケットゴールが目に飛び込んでくる。このビルの2〜4階にはサイボウズの松山オフィスが、1階には運営会社のオフィスが入居し、ゴール下のコートを再現した共用スペースの「HUDDLE(ハドル)」が設けられている。同居で両社の効率的な連携を図るとともに、相乗効果によって双方の認知度アップを図る狙いがある。

 ハドルはブースター(ファン)を集めた選手らが出演するFMラジオ番組の公開収録や、アウェーゲームのパブリックビューイング(PV)会場などに活用している。

 オフィスの移転後、PVの参加者はそれまでの倍以上に増加。3月18日に行われたPVには約60人が集まり、ユニホームを着たブースター以外に勤め帰りの会社員や子供連れの姿もみられた。

 松山市の男性会社員(50)は「初めてPVに参加したが、会場の盛り上がりが楽しかった。ゴールもあり、観戦の気持ちが高まる」と笑顔。運営会社の北野順哉社長(51)は「身近にバイクスと接することができる空間にしたい」と意気込む。

photo
盛り上がるパブリックビューイングの参加者ら=3月18日、松山市

 2月の新オフィスのお披露目会に招かれたBリーグの島田慎二チェアマン(55)も「交流拠点として市民、県民との接点が増やせる。愛媛に必要不可欠な存在へと昇華してほしい」とエールを送った。

最下位から一転

 昨年6月にサイボウズがバイクスの運営に参画し、青野慶久社長(54)が運営会社の会長に就いた。愛媛県今治市出身の青野社長は平成9年に松山市でサイボウズを起業した。

 経営参画後、サイボウズは財務面の強化を図り、チームの人件費(見込み)を約4割増の3億2500万円に増額。専用練習拠点を開設したり、試合会場の座席種を見直ししたりした。さらに、ホームゲームの集客告知やグッズ販売、ブースター獲得のための企画運営といったマーケティング面の強化も図った。

 選手、コーチ陣の奮起に加え、それらの取り組みも奏功し、5勝55敗で西地区最下位に沈んだ昨季から一転、今季は初のプレーオフ進出を果たした。

 サイボウズのキーワードは「チームワーク」。情報共有や対話を促進するITツールの開発・提供を通じ、企業や組織などのチームワークの向上を図るのが同社のビジネスモデルだ。バイクスの運営においてもその知見を活用して試合日程や集客スケジュールの管理などの情報を一元化し、効果を生み出している。

photo
新オフィスのお披露目会に招かれた(左から)Bリーグの島田慎二チェアマン、運営会社の北野順哉社長、中根弓佳副社長=2月6日、松山市

「ワンチーム」に

 チームワークはビジネス分野にとどまらない。「チームワークあふれる社会を創る」を企業理念として掲げる同社はこれまでの組織支援で培った技術やノウハウを「まち(地域)」に提供する方法を探求するため、昨年7月に「チームワークあふれるまちづくり室」を設立。地域が一つのチームとなり、主体的に社会課題が解決される「チームワークあふれるまち」の実現を目指している。

 一方、同社によると、プロスポーツには地域コミュニティーの形成や活性化、誇りや一体感を生むなど地域をワンチームにする力があり、同社の目指している方向性と高い親和性を持つという。

 チームワークあふれるまちづくり室の室長でバイクス運営会社の中根弓佳副社長(49)は「バイクスがまちを一つのチームにする役割を担う。バイクスをプラットフォームとして、スポーツの楽しさで人々がつながり、熱狂が生まれ、パワーとなって地域社会をもっと良くしていこうという機運を高めたい」と意気込んでいる。(和田基宏)

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ページトップに戻る