連載
2008年を勝ち抜く企業、その根幹にあるもの:新世紀情報社会の春秋(2/2 ページ)
アイデンティティを明確にし、オーセンティシティとして確立して価値を提供する、それがこれからの企業が必要とされるテーマだ。
2008年のキーワード
ここで、2008年のキーワードを考えてみたい。筆者が考えるのは「オーセンティシティ(=本物性)」そして「アイデンティティ」の2つだ。
今回考えた食の問題にしてもそうだが、インターネットを中心とした情報社会の進展が「オーセンティシティ」に対する大きなニーズを生むことは、すでに言われ始めている。その一方で、それを対象として行動する自らの存在についても、同じことが求められるようになっているので、それはあえて「アイデンティティ」としてみた。これは個人にとっても企業にとっても言えることだろう。
自らのアイデンティティを明確にし、オーセンティシティとして確立して価値を提供する。すでにそのことができている人や企業は現在の勝ち組だろう。そして、それがまだできていない企業にとっては、そろそろ2008年が最後の機会になるように思える。
プロフィール
なりかわ・やすのり
1964年和歌山県生まれ。88年NEC入社。経営企画部門を中心にさまざまな業務に従事し、2004年より現職。デバイスからソフトウェア、サービスに至る幅広いIT市場動向の分析を手掛けている。趣味は音楽、インターネット、散歩。
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