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偽装事件を引き起こす不健康組織16の兆候問われるコーチング力(1/2 ページ)

「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」ができないのは、社員のスキルではなく、経営者の価値基準に問題があるという。その状況は社内に見られる16の兆候からチェックできる。

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 皆さんの記憶にもまだ新しいと思う「2007年今年の漢字」。毎年、財団法人日本漢字能力検定協会が全国公募で決定する、世相を表す文字である。

 そう、「偽」だった。

 何と、9万816通の応募の中、「偽」が1万6550票(18.22%)と圧倒的多数を占めていたそうだ。ちなみに2位は「食」、3位は「嘘」、4位が「疑」という結果。これらもすべて、「偽」が選ばれた理由と重複するところがあるということなので、昨年の「偽」がどれほど多かったのかが如実に現れている。

 食品・お菓子・老舗の「偽」、政治、特に年金問題の「偽」など、毎月何らかの「偽」が報道され、その度にトップが記者会見、頭を下げるという光景を何度も目にした。この「偽」の流れ、残念ながら今年に入ってからも変わっておらず、古紙配合率の「偽」が新聞紙面をにぎわせている昨今である。

 「偽」がこれほどまでに蔓延(まんえん)している理由、皆さんはどのようにとらえているのだろうか?

不健康組織に共通する16の兆候

 100社を超える組織活性化の現場に携わっている経験から、「組織」を切り口に見てみたい。組織が引き起こしている問題として「偽」が起きている原因を考えるとすると、「不健康な組織である」と表現できる。

 皆さんにも経験があると思うが、ある企業に訪問し、そこで感じる空気や雰囲気があると思う。パワーがみなぎっている組織もあれば、逆にこちらのパワーまで奪われそうな空気を感じる組織。言うまでもなく、後者のほうが不健康な組織だ。

 不健康な組織には、次のような兆候が見られる。まずはご自身が所属する組織はいくつ当てはまるのか、チェックをしてみてほしい。

  1. 不信やあきらめが蔓延(まんえん)している
  2. やらされ感・被害者意識が強く、仕事を楽しもうという雰囲気がない
  3. あいさつがなく、勢いがない
  4. 認めること(承認)が少ない
  5. 仕事を先送りしたり、「忙しい」という理由で納期を決めない傾向にある
  6. 何かと「難しい」という傾向にある
  7. 新しいことに対する反発が強い
  8. 想像の枠を超えるゴールに批判的である
  9. 言い訳(できない理由)が多い
  10. ゴールがない
  11. 会議への遅刻や退席が多い
  12. 責任と取ろうとする人がいない
  13. リーダーがネガティブ志向である
  14. リーダーが部下からのフィードバックを極端に恐れている
  15. リーダーが部下からの提案を放置する
  16. 仕事に関係のない「どうでもいい話」が多い

 皆さんの組織ではどれくらいチェックがついただろう? 7つ以上チェックがつくのであれば、不健康な組織だ。皆でそうなっている原因を究明し、健康な組織になるために皆で治療法を考えることが必要になる。

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