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豪華絢爛! パリのクリスマスを堪能してきたフランスに行ってみますか?(1/3 ページ)

ラテン気質で楽観主義のフランス人でさえ、このところの世界的な経済危機に表情を曇らせている。パリのクリスマスを彩るイルミネーションは、そんな暗いムードを吹き飛ばすだけの力強さがあるという。

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 世の中よく分からないことが次々と起こるものだなあと思ってしまう。

 毎日のように新聞やテレビのニュース番組で、先行き不安を増幅させるような暗い経済指標が伝えられ、“さすがの”フランス人も「来年はどうなるのかしらねぇ」と不安を口にするようになっている。カフェでコーヒーを飲みながらぼーっとしていると、そういう不安を見知らぬ他人同士でぶつけ合う会話が耳に入ってくることもある。

  “さすがの”と書いたのは、リセッション(景気後退)が語られ始めて以降、ごく最近に至るまで、フランスの一般市民は実に楽観的であったように思うからだ。それは福祉が充実し、国が労働者を手厚く保護していることの裏返しなのだろうか(失業保険で軽々と日本に旅行してしまった知り合いもいる)、それとも、もともとケセラセラ(なるようになる)が染み付いたラテン人気質の国家だからであろうか。

 そうした疑問を冗談半分で顔見知りの経済学教授にぶつけてみたところ、

「パンが買えなければジャガイモを食べればいいじゃない!」

と明るく開き直ってしまう国民性も作用しているのではないかと、真顔で答えてくれた。確かにジャガイモは安い。小売大手のカルフールで「10kgで3ユーロ(約360円)」というジャガイモの詰め合わせを見たことがある。

 しかし暗い話題が溢れる中で、先述のように不安を口にする人が増えているようだし、フランスの企業に勤める友人によれば、冗談を言えるような雰囲気がここしばらくなくなっているとのことだ。そんな毎日だからこそ、「せめてクリスマスくらいは楽しまなければ」という友人に誘われてクリスマスの期間限定イベントに出掛けてみた。

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