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歴史的転換期に立ち会えることを、目いっぱい楽しめた者の勝ち!【新春特別企画】コミュニティーリーダーが占う、2009年大予測(1/2 ページ)

景気後退が避けられない2009年は、多くの企業にとって厳しい年となるだろう。しかし、じたばたしても何も始まらない。どっかりと腰を据えて、歴史的転換期に立ち会っていることを喜ぶべきだ。

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 2009年は、どうやら歴史に刻まれる1年となりそうだ。まさに「100年に1度の大変革期」元年と見て、間違いない。

 2007年の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題、2008年の金融システム崩壊、そして2009年は残念ながら「戦後最大の世界同時不況」の年となるだろう。投資銀行のビジネスモデルは崩壊し、株式市場は世界的売り相場、ドル下落、円高騰、商品価格市場は統制を超えて乱高下しつつ高騰基調。政治は迷走し、派遣問題、大量リストラ、新卒内定取り消し……。

 一方で不気味に表面化する自然災害の頻発化、地球温暖化問題への対処も待ったなしである。唯一の明るい光を求めるならば米国のオバマ政権発足だろうか。しかしそれとて、ビッグスリー救済問題、金融危機対策、環境問題などの世界規模のリスク対応に向き合うことを考えれば、光もかすむと思わざるを得ない。

2009年は文明の転換期に

 そうした中で、エグゼクティブ諸氏は2009年という1年にどう向き合うべきだろうか。大前提として、循環論的な発想は一切きっぱりと捨てるべきだと考える。経済紙などで「2009年度は前半底、後半に好転」などの予測も目にするが、そもそも景気循環的なとらえ方で戻せるような経済システム、社会システムの状況ではないことは、わたしも日々、企業経営の現場を人の側面、組織の側面から観察し続けるにつけ痛感している。

 歴史的転換というものは、史実では明確な節目があるように語られるが、現実その渦中で生きた者にとっては、ある日突然降ってわくとか、何かが180度変わるというようなものではないはずだ。ある期間(恐らく5年〜10年程度)の中で気が付いたらすっかり時代が変っていたというものである。

 今改めて注目したいのが、アルビン・トフラー氏が説いた「第3の波」。2007年の近著「富の未来」が同氏による帰着点の回答例だと思うが、1980年ごろから始まったとされるその文明の転換が一つの「始まりの終わり」を見せる数年間として2009年を元年と見るのが適していると、わたしは感じている。

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