つい踏んでしまうプレゼン失敗の地雷
行き詰ったら、考えるのをあきらめろ(1/2 ページ)
「あの人は発想力がすごい。どうやったらあんな作戦を思いつくのでしょうか。彼は頭の中に、いろんなアイデアを次々と生み出せる打ち出の小槌を持っているのです」。皆さんの周りにもこうした人がいませんか。プレゼンの核心は、顧客の願いを叶える提案ができるかどうか。相手がハッとするような斬新なアイデアを繰り出せるプロフェッショナルが一人いれば、勝利の確率はグッと上がります。
しかし、どんなに発想が豊かな人でも、なかなか答えが出ないプレゼンもあります。顧客のニーズを把握し課題も整理できた。でも、肝心の解決策が見つからない。そんなとき、あなたならどうしますか?
いくら机上でマーケティングデータを見つめていても、資料をひっくり返して考えてみても、会議室でブレストを重ねても、なかなかよいアイデアが浮かんでこない。プレゼンの経験豊富な方なら誰でも思い当たるはずです。わたしは毎回この繰り返しなのですが(笑)、こんなときは開き直ってこうします。
考えてもダメなら、考えることをあきらめる
そんな無責任な、とお叱りを受けるかもしれません。でも、いくら考えてもアイデアが浮かばないときというのは、多くの場合、会議室や机上で無理矢理生み出そう、作り出そうとしています。PCに向かって集中し、パワーポイントの画面をにらみ続けても、出ないものは出ないのです。こんなときは、考えるのをやめて、アイデアの源泉である現場に出掛けてみるのをオススメします。本当に大事なことは、時として机上で考えていても見つかりません。解決策は考えるものではなく、見つけるものだったりするのです。
社長に取材するも解を得ず……
わたしのつたない経験から紹介させていただきましょう。R電気商会という商社から新卒学生を採用するための求人広告の提案を依頼された時のことです。同社は名古屋市に本社がある、電気関連資材の商社。業績が順調で新卒採用にも積極的だということでした。取り扱っている商品は、空調や通信機器といった大型設備機器から、電線やプラグ、コネクターや電球などの細々とした部品まで実に多種多彩です。
こう書くと聞こえはよいのですが、取扱商品はビルや工場の中に敷設されるものばかりで、家電量販店に並ぶような電化製品とはまったく違うため、学生への知名度はありませんでした。しかも典型的な中小企業で、本社は通勤に不便な名古屋市のはずれにあります。不利な条件がそろっています。
大手メーカーの系列ではないため、社名も認知されにくく、個人企業っぽい印象を与えています。さらに給料が格段に高いわけでもなく、休みが特別多いこともない。要するに、コレといったPR材料が見当たらないわけです。正直、求人広告を制作するにはやりにくい相手でした。
何とか糸口を見つけようと、社長に時間をいただき取材しました。社長の話では、ここ数年間、順調に売り上げが伸びて会社が成長していること、エレクトロニクス関連の需要が堅調で将来性もあるということでした。でも成長の理由を突っ込んで聞いてみると、どうもはっきりしないのです。結局、わたしの「?」は「???」に増えてしまいました。
その後情報を整理し、営業ともブレストを重ねながら制作に入ったものの、妙案が浮かぶことなく、案の定、暗礁に乗り上げてしまいました。いくら考えても、よい解決策が思いつかないのです。広告の提案期限は容赦なく近づいてきます。そこでわたしは、いつものように、考えるのをやめて次の作戦に出ました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
5年で辞める予定の元数学青年が「しなやかな心とぶれない軸」でCISOへ - 富士通 太田氏
-
2
「話を聞いてもらえない」のは、内容のせいとは限らない――伝わる人が押さえる第一印象
-
3
「ITmedia エグゼクティブ セキュリティ eマガジン 2026 秋」(PDF)の提供開始
-
4
AIエージェントとは何か ― 従来の常識が通じない理由
-
5
「世界のベストバー50 2026」に東京のバー2軒がランクイン
-
6
「大企業は一朝一夕には変わらない」 NTTデータ冨安寛氏がAI時代に重視する原理原則
-
7
「技術を知らなければ、適切なリスクは取れない」 マネーフォワードCISO 松久氏
-
8
眠れない日こそ活動量を増やそう。認知行動療法で自分を変える、一生モノの思考術とは?
-
9
「DXで企業風土を変える」──南海電鉄が挑む“140年目の新規事業”
-
10
中国人も台湾人も夜遅くまで働いている 日本人だけが「働き方改革」でいいのか
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー