三菱重工、洋上風車市場に参入――英国政府から42億円の補助金を受けて次世代洋上風車開発

三菱重工業は2月26日、同社の欧州原動機拠点であるMPSEが、英国ビジネス・イノベーション・技能省から最大3000万ポンド（約42億円）の補助金を受けて洋上風車の開発プロジェクトに取り組む覚書を英国政府と締結したと発表した。

[栗田昌宜，ITmedia]

　三菱重工業は2月26日、同社の欧州原動機拠点であるミツビシパワーシステムヨーロッパ（MPSE）が、英国ビジネス・イノベーション・技能省（BIS）から最大3000万ポンド（約42億円）の補助金を受けて洋上風車の開発プロジェクトに取り組む覚書（MOU）を英国政府と締結したと発表した。

　今回のMOU締結は、先にMPSEが同国エネルギー・気候変動省（DECC）から洋上風車設備の開発で81万ポンド（約1億1000万円）の助成を受けることが決まったことに続くもの。同社によると、日本メーカーが洋上風車市場に参入するのは今回が初めてだという。

　補助金の対象となる開発プロジェクトは、（1）5000〜7000キロワット級洋上風車実証機の製作・試験、（2）英国に洋上風車先端技術センターを設置して先端技術を開発、（3）大型の複合材タービンブレードの設計・開発ならびに関連生産技術の開発――の3段階。

　三菱重工業は今回のMOU締結を受け、将来英国に洋上風車の製造拠点を設置することを検討するとともに、次世代洋上風車の開発・製造に向け、同国の企業・団体と密接な協力関係を築きたいとしている。