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無料化するクラウドの世界、その理由と注意点戦略コンサルタントの視点(2/3 ページ)

戦略コンサルティングファーム独ローランド・ベルガーに、情報システムの新たな姿について寄稿してもらう。クラウドコンピューティングをテーマにした3回目は、クラウドにおけるユーザーへの課金について解説する。

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クラウドが無料でも収益が上がるモデルの登場〜予想される異業種からの参入〜

 多くの方がヤフーやグーグルなどの電子メールのアドレスをお持ちでしょう。言うまでもなくこれらは無料で提供されています。これと同様に、企業の情報システムに対しても、クラウドのそのものは無料で提供しながらも、収益を上げることが可能なモデルを整えた企業が登場してくるでしょう。これはなかなか難しいモデルに思えます。

 ただし、システム業界ではない企業、つまりシステム以外のサービスや商品で収益を上げる企業にとっては、このモデル構築はそれほど障壁が高いものではないかもしれません。このモデルでは、なるべく多くの利用企業を獲得することが必要となってきますので、提供するクラウドは汎用的な機能のものとなるでしょう。業務システム機能で例をあげれば、グループウェア、CRM、購買、各種経理処理などが考えられます。

 企業がこれらの業務システムでクラウドの利用を検討する際には、無料のクラウドが有力な候補として挙げられるようになっていくでしょう。クラウドを提供するベンダーとしても価格面での対応が必要となってきます。

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