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今、あらためてチームワークを問うベストチームとは何か(2/2 ページ)

米Appleのスティーブ・ジョブズCEOは「全体の力は、部分としての個人力を集めたよりもはるかに大きい」と話す。個人技の本場ともいえる米国においても、チームワークの重要性は多くのリーダーの言葉を通して語られているのだ。

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 TDAモデルではプロダクティビティとポジティビティの要素を、それぞれ以下の7つとしている。

 「プロダクティビティ」

  • 一致協力
  • ゴールと戦略
  • 職責の遂行
  • 能動的
  • 意思決定
  • 人的資源
  • チームリーダーシップ

 「ポジティビティ」

  • 信頼
  • 尊敬
  • 仲間意識
  • 明確で効果的なコミュニケーション
  • 建設的なやり取り
  • 多様性の尊重
  • 楽観性

 これらの要素を確認することでベストチームの姿をより現実的なものとして感じられるはずだ。ここまでベストチームについて、TDAモデルを使用しての考察を試みた。

 さて、それではどうやって皆さんのチームをベストチームに近づけていくことができるのだろうか。

 ここから読者の皆さんにご紹介したいアプローチが、ORSC(Organization&Relationship Systems Coaching)という新しいコーチングのスタイルだ。複数人からなるチームそのものを生き物=システムととらえてコーチングの対象とする。そこが従来のコーチングとまったく異なるため、わたしたちはこれを「システム・コーチング」と称している。

 次回は、システム・コーチングについてより詳しく紹介したい。ご期待ください。

(注1)チーム・ダイアグノスティック・アセスメントは、米カリフォルニア州に本拠を置く、Team Coaching Internationalが開発したアセスメントツール。チーム状態を診断するのためのものだ。日本ではウエイクアップ(CTIジャパン内)が提供している。

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著者プロフィール:島村 剛(しまむら たけし)

筑波大学第一学群社会学類卒業。住友銀行より日本総合研究所に転じ、同社研究企画部長を経て2004年CTIジャパン代表に就任。その後2008年に(株)ウエイクアップ、2009年にCRRジャパンを設立。個人と組織の本領発揮を促し、「世のため人のために活躍する人材」の志と絆を育むべく活動中。共著書に「コーチングのプロが教えるリーダーの対話力 ベストアンサー」がある。CTI認定資格CPCC(Certified Professional Co-Active Coach)CRR認定資格ORSCC(Organization & Relationship Systems Certified Coach)


著者プロフィール:森川 有理(もりかわ ゆり) 

森川 有理

国際基督教大学教養学部卒業後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校にてアジア太平洋研究修士課程修了。三和総合研究所(現 東京三菱UFJリサーチ&コンサルティング)国際本部研究員、リクルート、HCソリューション部、シニアコンサルタントを経て独立。現在、グローバルセンセーション代表 組織におけるチームビルディングや風土改革、夫婦や家族の関係性の強化、また個人の夢の実現など、コーチングを通じて、社会の中における個人が互いに認め合い、成長し合う関係性を支援している。CTIジャパンのリーダーとして、コーアクティブ・コーチングを伝えるとともに、システム・コーチ養成機関であるCRRのグローバル・ファカルティでもある。「コーチング・バイブル」(東洋経済)共訳。


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