検索
ニュース

Appleが証明した企業DNAの力(3/5 ページ)

一橋大学ビジネス・スクール教授の名和高司氏は、スマート・リーンというキーワードから日本企業ならではの変革の方法論をひもとく。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

DNAのない組織などない

 ここで、名和氏は「イノベーションの<4+1>Box」という図を見せる。縦軸は空間軸、つまり顧客と企業がいてその接点に商品やサービスがあるという関係を示す。横軸は時間軸で、事業を構想し、構築し、提供するというバリューチェーンを示している。縦軸と横軸の囲った中には3×3のマトリックスができ、右上には顧客への価値のデリバリー、フィードバックを示す「顧客接点」があり、右下にはデリバリーモデルの再設計を示す「事業現場」、左上は新たな顧客価値の発見、定義をつかさどる「顧客洞察」、そして左下には「組織DNA」がある。

 この4つのボックスの真ん中にあるのが「成長エンジン」である。成長エンジンは縦軸では商品・サービスに位置し、横軸では事業構築のフェーズにある。名和氏はこの成長エンジンは、「大きく規模を取りうるビジネスモデルの作り込み作業」を意味するとしている。スマート・リーン経営を実践する場合、提供する商品なり、サービスがニッチ市場に追いやられては失敗になる。常に規模の経済を追求できる事業モデルを支える商品、サービスでなくてはならない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る