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反復型BPMが創出する、アジリティと競争力というパワー企業の「実験力」とは何か(2/3 ページ)

10月29日に開催された 第17回 ITmedia エグゼクティブセミナーのテーマは「顧客基点の業務プロセス改善」。これまでも幾度となくあらゆる場所で語られ続けてきた、身近だが難しいテーマを、日本アイ・ビー・エムの中林真太郎氏は「実験力」というキーワードでひもといてみせる。

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返品に苦しむメーカーの改善への取り組み

 中林氏は、あるコンピュータメーカーの例を挙げて、時代の潮流にマッチした業務プロセス改革の手法を説明してくれた。その企業はまさしくソフトウェアの力を利用して「実験力」を獲得、困難な問題を短期間で解決に導いていったという。

 その企業A社ではPCを製造し顧客に販売するビジネスを行っていたが、大きな問題を抱えていた。毎年2000万台以上のコンピュータを出荷していたが、最大で1%が返品されていたのだ。2000万台の1%といえば、20万台。価格帯も高めで、損害額も大きい。

 返品の原因はさまざまだった。住所の誤り、顧客不在、顧客の受け取り拒否などで、A社のスタッフは返品対応に苦慮していた。「ここがいけない」と簡単に言える課題があるのではなく、複合的に複雑に絡み合った要素が、返品問題を構成していた。

 A社スタッフは、まず今の業務プロセスを整理してみることにした。返品が発生する要因を追いかけ、洗い出すわけである。

仮想的なプロセスを何度も作っては壊す作業を効率的に進めるソフトウェアとして、BPM環境を提供するIBM製品、WebSphere Lombardi Editionが活用された。

 こうした作業の中で、さまざまな問題点が見えてきたという。ポイントになる機構へ人員を増員配置するなどさまざまなことがシミュレーションされ、最善策が検討された。そもそもこれは現実の業務プロセスの情報の中を、正確にトレースした結果判明したものだった。

 A社では、WebSphere Lombardi Editionを活用して行ったBPMでようやく大きな問題に気付くことができたのだという。

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