契約を成立させる戦略:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(2/3 ページ)
外部委託業界における「大口取引」を構成する4つのポイントとは? 数百万ドルの契約に備え、それを見つけ、提案を構築し、成約し管理する方法。
3種類の利害関係について
- 顧客
クライアント企業が最終的に契約を結んでくれるかどうかに影響を与える要素がいくつかあります。それは、上層部のコミットメント、明確な戦略と目的、構造化された意志決定プロセス、確実に確保されたリソース、そして、結果に対する説明責任です。各要素を5段階評価してください(最低が1 で最高が5)。もしすべての要素の点数を足して20点に満たない場合は、取引を持ちかけてはいけません。
- サービス提供者
自分の企業が持つ要素も取引の結果に影響を与えます。重役のスポンサー、プロセスを通じた現場参加、平等な役割および責任、クリエイティブな解決策、献身的なクロスファンクショナル・チーム、そして勝利を得るための姿勢を持っていますか? 自分の企業のそういった要素はどのくらい強力ですか? 5段階で評価してください。もし合計点数が24点に満たない場合、入札は控えてください。
- インフルエンサー
営業を助けてくれたり、あるいは妨害したりする、第三者機関のアドバイザー(TPA)および競合企業について考えてみましょう。数値で測る代わりに、取引を成立させる場合にそれらのグループがプラス、中立、マイナスの役割のどれになるのか評価してください。大口取引を勝ち取ることはどんな業界においても非常に困難なことであることは間違いありません。しかも常に変化する市場の中においては商品やサービスを効率よく供給する仕組みを考えねばなりません。それは単にそれらを市場に出すということではなくいかに、消費者に対して信頼性という付加価値をもたらす経営戦略をしていくかということにかかっているということでしょう。
それを成功させるための3種類の利害関係者について理解を深め、それらをどのように利用していくかにかかっているかということを考えねばなりません。
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