検索
連載

ぬるい部下に悩む上司ビジネスマンの悩み相談室(1/2 ページ)

今のような変化が激しい時代には、ぬるい社員は生き残ることができない。入社時には優秀だったが、徐々に組織の色に染まり、危機感が薄れ、使命感を持てなくなっていった社員をよみがえらせる、7つのステップ。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

細川社長の人気連載「問われるコーチング力」も併せてチェック!



 周りを見渡すと、「やります」と調子のいいことを言うものの、確認すると何もやっていない、約束をしたのにそれを果たさない、そんな部下がいないだろうか。わたしは彼らを「ぬるい人」と呼んでいる。今回はそのことについて触れたい。

<事例>

 ある消費財メーカー企画部のF部長は、部下のU君のことで頭を悩ませていた。会議でF部長はU君に次のようなことを命じた。

 F部長:U君、C社の○○という商品が流行っているらしい。それについて調べてわたしに報告してくれないか。

 U君:その商品、知っています。分かりました! しっかりと調べていい報告書をまとめたいと思います!

 1週間がたち、U君から何の報告書も上がってこなかったので、F部長はU君に聞いてみた。

 F部長:C社の商品の件だけれど、どうなった?

 U君:あ、先週は1週間ばたばたしていて、全然調べられませんでした。今週中にはまとめて提出します。

 さらに1週間後。U君からは何の報告書も上がってこなかった。

 F部長:報告書の件どうなった?

 U君:すいません、まだ時間がなくて調べられていません。来週までには必ず仕上げます。

 F部長は困り果ててしまった。


ぬるい人とは

 U君は典型的なぬるい人である。口では「やります」「できます」と調子のいいことを言っているが、行動が伴っていないのである。

 ぬるい人とはどういう人だろうか。

 ・何でも「はい」と言う

 ・できないと言い訳を並べ立てる

 ・成果にこだわらない

 ・考えているふりをする

 ・調子のよいことばかりを言う

 ・やるべきことを先延ばしにする

 ・約束したことを守らない

 ・何につけてもいい人でいようとする

 今のような変化が激しい時代には、このようなぬるい社員は生き残ることができない。

 わたし自身は、比較的大きな企業にこのような人が多い傾向があるのではないかと感じている。大きな組織なので、自分がそれほど成果にこだわらなくても、周りの人が助けてくれるのかもしれない。ベンチャー企業では、このような人がいると、経営自体が立ち行かなくなるので、相対的には少ないだろう。

 大企業に多い理由としては、1つには「出る杭は打たれる」という傾向があるからではないかとわたしは考えている。何かほかの人と異なった意見を言うと責められるので、やめておこうと思う。何か目立ったことをやったら、人から疎まれると思ってしまう。もしくは逆に何かを頼まれて断ったら嫌がられるということを、恐れているのかもしれない。

 入社時には優秀かもしれないが、その後徐々に組織の色に染まり、危機感が薄れ、使命感を持てなくなっていく。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る